函館旅行記2013夏

 2013年7月の3連休を使って函館に行ってきました。例によって直前まで予約も何もしていなかったので,行きの飛行機がキャンセル待ち。まあこ
比べてみよう
れは予想通り無事取れました。問題だったのが初日の宿。これがあいてない。みなさんそんなに函館競馬に興味があるのか。と,いうわけで,2010年ゴールデンウィークの長崎以来の旅行中漫画喫茶泊を覚悟しました。覚悟したのはいいんですが,函館って思ったよりも漫画喫茶が少ないんですね。なんでなんでしょう?それとも,検索に上手く引っかからないだけなのかな。
 ところがせっかく漫画喫茶泊を覚悟したのに,前日になって湯の川温泉のホテルに空きが出ました。4300円という破格だったので,あっさりと食いついてしまい,漫画喫茶泊はお流れとなったのでありましたとさ。

 そんな函館。今年の函館といえば,札幌改修により夏競馬開催期間が長いことと,GLAYライブです。そんなわけで,空港にて両者のポスター発見。まあ,このポスターの扱いからしてどっちが函館にとって重要かは丸わかりですね。ところで,競輪のポスターはないのでしょうか。

 で,直前思いつき旅行なので空港から市内への移動方法もよく分かってなかったんですが,現地で確認したところによると,海沿いの道を走る特急路線と,通常路線バスの2本あるようです。で,とりあえず函館駅に出たかったので,前者に乗りました。満員で,出発直前に乗り込んだNP(なんせ競馬のポスターを嬉しそうに撮ってたもので…)は立ち。でもまあ20分程度で着くのでたいしたことなし。それよりびっくりしたのが,「競輪場前」というバス停があったこと。場所的には土方・啄木浪漫館の近くで,アナウンス上も浪漫館の紹介がありました。ここまでやるならバス停名も変えたらどうかと思うのですが,あえて「競輪場前」というバス停名を維持するあたり,函館の競輪に対する暖かい態度がみてとれます。素晴らしい。

 そんなこんなで,函館駅でコインロッカーに荷物を入れて出発進行。
 とりあえず駅の1階にある観光協会へ。市電の1日券と,市電・バス共通の2日券を購入。函館は観光都市なだけあって,観光協会には外人さんも多いです。この日あともう1回ここに寄ってますが,いずれも外人さんが窓口で案内を聞いておられ,それに対して窓口の方が流ちょうな英語で答えておられました。

函館駅。簡素な外観 2階にあった函館奉行所のミニチュア
現場では気付かなかったけど,
側面から見る角度ですね
観光協会には競輪のチラシも

このあたりから函館市が競輪を
それなりに重視してるのもわかりますが
開催日を目立たせるとか,もうちょっと
なんとかできることがあるような…
外国人向けの解説も充実
手作り感があっていいですね

こんな感じで競馬・競輪も宣伝してくれれば…

 さて,1日乗車券も手に入れたので早速路面電車に乗って観光開始であります。
 とりあえず降りたところ,目の前に坂本龍馬がいました。龍馬って北海道にも進出してるのか。

 とりあえず,坂を登っていくと,やたらと目立つ屋根を持った建物があります。寺かな,と思って近づいて見たところ,寺でした。本願寺の函館別院とのこと。やけに立派な屋根だな,と思って解説を見ていると,なんと本堂正門鐘楼が重文指定を受けているとのことです。ふむ,確かにこの本堂の存在感は凄いです。そんなに信徒がいるのか。このあたりに教会もあって,それなりに宗教的に分散してそうなイメージなんだけど。
 で,本堂に上がらせていただきます。お参りを済ませてうろちょろしていると,鬼瓦や何やらが展示されておりました。昭和43年の地震で落下したものとのことです。こういうところに地震の爪痕が残るんだな……。
 さて,外に出ると正門の左右にそれぞれ建物が見えます。見たところ,鐘が見えるのは正門方向を見て左手の建物なのですが,重厚感があって重文指定されてそうな雰囲気を醸し出しているのは向かって右手です。結局,どっちが重文指定されている鐘楼なのかはよく分からず。多分右手じゃないかと思うんだけど。


龍馬ぜよ



鐘は見えるが…

 坂をのぼっていきます。坂の正面には,よく分からない自由の女神がいました。なんなんだ,これは。
 ここで右手に折れて,教会群へと進みます。まずはカトリック元町教会。
 (ガイドブック的に)非常に有名な教会ですが,内部はわりと小さく,こぢんまりとしておりました。おそらく100人も入らないんじゃなかろうか。でも,脇に食堂があったりして,古き良きキリスト教会,という雰囲気を感じました。
 そして,この教会の向かいにソフトクリーム屋さんがあり,あっさりとその誘惑に屈してしまったのでありました…。函館ってソフトクリーム屋さん多いですね。

なんだこれは 坂を見下ろす 教会が見えてくる 元町教会 聖堂公開中 この桟敷を設置する
技術が凄いと思う
絶妙のリッチですね
美しいフォルム チャチャ登り 大三坂。日本の道百選に選ばれているとのこと ヤマガラ

 続いて,ハリストス正教会。最近やけに縁のある気がする,正教会の教会です。「正教会の教会」っていう表現に違和感を覚えるけど,これでいいのかな。まあいいや。
 ここの鐘は桑名市の美術鋳造家に奉納されたものだとのことです。桑名ってここ最近たびたび行ってますが,こんなところで名前を目にするとは。それにしても,鋳造家さんの名前はなんというんだろうか。せっかくだから解説板にも名前出せばいいのに。
 この教会もこぢんまりとした教会でした。そこそこ外の光が入ってきており(それでもモザイク画はないんですね)明るいです。暗い雰囲気のロシアの教会とは雰囲気が違っておりました。それにしても,なんともかわいらしいかたちの建物だなー。外からは入口の上にしかイコンがないんだな。あと,ここのイコンは比較的バランスに違和感がなく,またそれぞれの大きさも小さめでした。


歩行者天国
絵描きさんなんかがおられます

光の反射で読みづらい

 で,最後に聖ヨハネ教会。ここは中には入れないようで,そのためかほか2つに比べて圧倒的に観光客が少ないです。それにしても,なにをどう考えたらこういった贅沢かつ斬新な建物を設計できるのでしょうか。こりゃあすごい。


 そんなわけで,いずれも特徴的な教会3つでありました。それぞれあまり大きくない(真宗のお寺の巨大さとは極めて対照的です)ようなので,函館地域のキリスト教徒はやはりそこまで多くないのかもな。でも,郊外にも修道院があったりして,地域に深く根付いてはいそうな感じです。ちなみに,今回函館に来るまで,トラピストクッキーが修道院のクッキーだってことは知りませんでした。
 あと,函館って,道が十字に交差しておらず,結構ごちゃごちゃしており,かつ,道路も狭いですね。きっと札幌なんかとは違って古い町なんだろうな。で,道が狭いから火事も広がりやすかったんだろうな…。

 さて,そのまま海岸と平行に道を進んでいくと,大勢の人が写真を撮ってる場所発見。せっかくなので僕も撮ってみました。どうも有名な場所のようです。

老若男女が写真撮影 八幡坂の景色 八幡坂の解説

 で,そのまま進んで船魂神社。看板では「北海道最古」を謳っております。なお,函館市は「北海道最古と言われているが、明らかではない」と,この北海道最古説に懐疑的な見解のようです。にしても,当時創建されたのは観音堂であり,当時は神仏習合期だからここを創建年代とするのはいいとしても,現時点で観音堂の気配すらないのにここまで強く言い切るのはなかなか強気だなあ,と思わなくもないです。でも,非常に雰囲気のいい神社だったので,細かいことにはこれ以上触れないでおきたいと思うのであります。

 この神社はその名の通り海上安全の神様のようでありますが,もう一つ,北海道に多々残る義経伝説の地の1つとなっています。今なおこうしてあちこちに名前を残す義経は凄いですな。そういえば,殺されたのに死体があがっていない有名人として織田信長が思い浮かぶんですが,信長生存説ってどこかに存在してないのかな。
 それはそうと,御宣託の泉が一時的に「洗濯水」と呼ばれていたっていうのは非常に面白いな。さすがに洗濯水を無理矢理宣託水と呼んで義経伝説を捏造したわけでもないでしょうし,本当にこういう伝説が存在したんだろうなあと思わせる話だと思うのでありました。

鳥居 境内 函館市による冷静な解説 御由緒等 義経伝説について 庚申塚?

 さて,ここから坂を下って,函館名物ラッキーピエロで昼食購入。テイクアウトにして海辺で食べました。
 このラッキーピエロと,その横に鎮座するハセガワストアは函館の2大名物となっているようです。ラッキーピエロは店内が一大テーマパークになっているのがウリのようですが,さすがに30代のおっさんが一人で食べても仕方がないよねえ。
 とりあえず何も考えずにセットを頼んだところ,ポテトがマクドナルド的なイモと塩ではなく,ミートソース&チーズ的なものでした。ほーほー。これは面白い。
 ちなみに,ハセガワストアは函館競馬場内に出店しているという風の噂を耳にしていたのでこのときはパスしました。ちなみに,ハセガワストアってのが一般的なコンビニだ,ってことはこの時点では知りませんでした。


 それにしても,やはり海沿いは気持ちいいですね。暑さがもうちょっと控えめだったら最高なんだけどな。
 そんなわけで,歩いて先へ進みます。が,暑くて疲れたので(1日券持ってるし),1駅だけ路面電車。函館の路面電車は分離後はおおよそ10分に1本ペースなので,歩くか乗るか迷いますね。

函館旅行記その2へ


旅行記TOP