ウメノマリオネット

 小石川後楽園梅まつり。最後の出し物は江戸糸あやつり人形であります。
 ここまで太神楽も玉すだれも見たのだから,やはりこれを見ないと勿体ないですな。
 あやつり人形,というか人形劇は,チェコでも見ました。なつかしいなー。

 この日は強風につき,場所は松原から涵徳亭に移動。確かにあやつり人形は風で糸が絡まったら大惨事になるよなあ。そもそも精緻な人形は砂埃にも弱そうだし,屋外向きの演芸とはいえんよな。大道芸とかで演じるのは大変だろうな。
 そんなわけで,松原で待っておられたご婦人が急な移動でいい席を取れずに憤慨されていたようですが,とにもかくにもあやつり人形の演芸が披露されます。写真的には明るさが足りないので残念ではありますが,それよりも100%の状態の演芸が見られる方が大事大事。

 最初の演目はかっぽれ。人間が踊るかっぽれはちょうど先週の大江戸玉すだれで見たばかりです。こうやって経験したことに関連したことがすぐ現われる,ゲームのRPGのような世界は楽しいですね。江戸時代の娯楽が限られていただけの可能性も否定しませんが。

場所移動 こんな場所で 糸を操ります かっぽれ

 かっぽれが終わるときには,人形が正座してお辞儀します。凄い。これは予想してなかっただけにびっくりするとともに,芸の細かさにびっくり。いやはや,そこまでできるものなんだなー。

 で,続いてはあやつり人形についての解説。
 見ての通り,平板をつかって人形を操っているわけですが,この平板は日本にしか無く,外国では棒を組み合わせているとのことです。そういえば,チェコのあやつり人形もそんな感じだったな。
 糸は25本からなっており,うち3本は利き糸といって張っているとのこと。それが頭と肩についている。残りの22本は遊び糸というようです。なるほどねー。そういう組み合わせがあるから上手く動かせるんだな。しかし,25本ってちょっともう訳が分からないな。凄い。

解説中

 続いての演目は酔いどれ。酔っ払いが酒を飲む姿がそれっぽくてなんともびっくり。上手く操るもんだなー。
 そして最後に獅子舞。蝶を追ったり立ったりもうやりたい放題。ここまでやりたい放題出来るってんだからいったいどうやって操ってるのよってな話になるわけです。いやー,いいもの見させてもらいました。
 そして,演技の終了後,獅子舞がお客様の頭を咬んで無病息災を願います。このあたりは本当に日本らしいですね。

ヨイドレテンシ
ヨイドレテンシ 最後のお辞儀が凄い
獅子舞。本当に舞うように踊ります 蝶を追う

 そんなわけで,あやつり人形の妙技を堪能し終えたのち,せっかくなので今週も庭園内を歩くことにします。

入口にはフキノトウフキタンポポフクジュソウとフが3つ
頭文字を意識してそろえたのかはわかりません
冬牡丹

 3週続けて梅林に直行するのも芸がないので,大堰川方向へ。小石川後楽園ってもともと東海道を通って京都までの風景を入れてる庭園らしいんですが,何回か訪れてたのに聞くまで全くこのことに気付きませんでした。なんでかと思ったら,今の小石川後楽園って正門からでなく西門から入ってるんだよな。なので,木曽川から琵琶湖,最後に京都という流れを意識しにくくなってるんだと思います。僕だけですかね,それは。

 それはさておき,紅葉期には賑わっていた大堰川周辺も,平常運転。
 得仁堂は現在工事中。内部の仏像は先々週見学しました。


 工事の終わった円月橋まわりも静かでありました。
 その周囲の石に意味ありげに番号が振られていたのでなにか工事をするのかと思ったら,どうも白糸の滝まわりの工事の一環でここまで石の調査をやっているっぽいです。白糸の滝を見られないのは残念ではありますが,枯れた白糸の滝を見られるまたとないチャンス,と前向きに考えるべきなんだろうな。それにしても,後楽園って常にどこかしら工事してる印象です。まあ,こうやって定期的に工事をするお金が出るのはさすが名勝庭園・さすが東京都,というべきなんでしょう。

円月橋
橋の前の水の部分が小さいため,
眼鏡橋みたいに実際に
円を見るのはなかなか困難
調査のためにナンバリングしてます 枯れつつある白糸の滝 工事概要

 で,3週目の梅園。梅は満開です。それにしても,梅はやっぱりバックが青空だと映えますね。
 そして,ここにもメジロがいました。結局先週見たのがメジロで合っていたのかどうか確認はしておりませんが,人生の大先輩たちが間違うはずがないのでメジロであるということで自分の中では確定しております。先週勉強したメジロという鳥がこうしてまた登場してくれるからありがたい。こうやってすぐに知識や経験を生かせると,勉強するやる気に繋がります。

梅林 浜千鳥
玉英 メジロ発見。競馬場からいなくなっても後楽園にはいるのです! 白加賀
豊後 しだれ。ここにもメジロが。

 さて,大泉水をまわっていきます。ここも相変わらず工事中。ずいぶんと長い間工事してるな−。水を抜けないから大変なんだろうな。
 そして,久々に内庭へ。ここも工事中でした。水はほぼ抜かれた状態で,橋も撤去済。内庭って滅多に寄らないので,もとがどういう姿だったか,過去の自分の写真を見ないと思い出せなかったりするのでした。

大泉水と内庭護岸修復工事

期間の末期が書かれてないのは
なにが見つかるか予想できないからか?

魚は大泉水に移動済とのことです。
もともと生息する生き物に違いは無かったんだな
工事の様子
これはこれでなかなか見られない
特に池の底なんてこんなことでもなければ,よほどの大干ばつが起きない限り見られません
雪吊りはちゃんと残っております 寝覚めの滝 大泉水 雪吊りとももうすぐお別れ


旅行記テーマ別

2013年冬の花
ウエノトウショウウメノダイカグラメジロヒャッカエンウメノサルマワシウメノタマスダレウメノマリオネットウメノネギシ