伊豆のいずこへ

 そんなわけで,白馬様ご一行は旅に出ます。
 一応前日,この日の馬券は購入済で,とりあえず決めるべきは旅行先のみ。前日,シャボテン公園に興味があると言ったんですが,入場料がJRAの指定席レベルだったので(JRAの指定に入ったこと無いから値段知らんのだけど),あっさりと断念しました。カピバラさんにそこまで興味があるわけではないのです。

1.いとうの朝市

 で,まずは,朝市。

 「湯どころいとうの朝市」と名付けられたこの朝市,てっきり漁港の朝市的なものを想定していたら,どちらかというと空き家を使って地元の方が店を出す,地域バザー的雰囲気の強い市場でした。とりあえずここで魚一切れとカニ汁をいただいて,さらに草餅を購入。男性なのに甘いものが好きなのか,と問い詰められましたが,個人的な印象として,甘いものが好きな男性は相当数いるような気がします(その意味でコンビニスイーツは男性的にヒットだ,という話をK氏と将軍と広島で飲んだときに話した記憶があります)。

2.汐吹海岸

 で,とりあえず普段朝食を適当に済ませている自分としては十分な朝食をとったので(カニ汁はおいしいねえ),いよいよドライブ。長老のお勧めスポットである大室山を目指します。……と思ったら,その前に汐吹き岩へ。どうも波があたる角度如何で思いっきり汐を吹いているような状況になるようです。残念ながら,現場に行く前に予習していかなかったので,そもそも見る場所を間違えるというエラー。まあ,気持ちのいい海を見られたので満足であります。

舌が長い 気持ちのいい景色であります

3.大室山

 続いて大室山。
 長老からは毎年野焼きをするお椀型の山,という事前情報を得ておりましたが……実際に見てみてびっくり!こりゃあ面白い。なんというか,これまで見たことのない山です。巨大な築山といういうかなんというか。
 そして,いかにも観光地,なリフトをのぼっていきます。往復500円。一応裏手を車で走っていたら,鳥居があってそこから登山道っぽい道が出ておりましたが,ネットで見る限り,徒歩登山は禁止のようです。もちろん,徒歩下山も禁止です。頂上にいるときにリフトが故障したらどうするのかはそのとき考えればよいってことですね。
 そんなリフト。途中に強制写真撮影スポットがあります。このあたりも由緒正しき日本の観光地です。が。強制写真撮影スポットのはずなのに。まさかの写真スルー。さすが白馬様ご一行に対する扱いは十分心得ておられるようです。

 さて,リフトから降りて,火口部を見ると……おお。これは素晴らしい。逆側を見ると,これまた素晴らしい。しかも,天気の関係で富士山が空中に浮いたようになっています。これも素晴らしい。
 とにかく,これは写真では分かりません。伊東市のゆるキャラYoutubeに大室山も出てきておりましたが,あんなんじゃここの良さは1%も伝わってきません。やはりナマで見ないといかんですね。いやぁ,本当に素晴らしい。

 頂上では,火口まわりの1周1キロメートルを歩きます。噂に聞く富士山のお鉢まわりの簡易バージョンだと理解。頂上部をぐるっとまわるだけで,結構なアップダウンがあります。それにしても,火口でアーチェリーをするようになった経緯が知りたい。浅間神社があるから,流鏑馬やるとか,弓道やるとかなら分かるんだが。

つつじは多分「大室山」と
書きたかったんじゃないかと
火口には浅間神社があるので
ここに鳥居があります
こうやってみると駆け上がれそうですが
実際はかなり急坂であります
大室山と山焼き 白馬様ご一行はスルー

リフト部がファスナーみたいです

ヤマより高い鯉のぼり

富士山が浮いているように見える

富士山

オームロくん
なぜ魚が……

三等三角点
 
矢筈山が目立ちます

先が見えないのが怖い

またも富士山
 
五智如来地蔵尊
「9歳で身ごもった」,という驚異の事態を目にしたご婦人方が
「でも昔は数え年だから」と述べておられましたが……
残念ながら,数え年9歳だともっと悲惨なことになります
ここはせめて「もしかしたら「娘」って飼ってた牝馬のことじゃない?」というべきでした


 ここの駐車場で,ヨヨギマックの勝利を確認。祝杯を挙げるため,昼食へ。

 てことで,伊豆高原にある人気店で昼食。さすが伊豆高原,長老のお膝元だけあって,昼食のスペシャルメニューを書いたホワイトボードが我々には提示されないという白馬待遇を受けました。それにしても,この2日間,ひたすらおいしい魚を食べ続けてるな…。


4.河津七滝

 んで,長老の職場脇を通過しつつ,河津の七滝を目指します。

 一体全体,自分がどこで「河津七滝」を「ななだる」と読めるようになったのか謎なんですが,とにかくせっかく読めるんだから行ってみないと。というか,こんなことでもない限り行くことはないだろうな。おそらく次に伊豆半島に行くとしても,絶対競輪場再訪して時間的余裕があったら下田城目指すだろうし。

 河津七滝は古き良き日本の観光地でありまして,どうせ寂れてるんだろう,と舐めてかかっておりました。
 まあ,もちろんそういう部分もあるにはあるんですが,なかなかどうして。伊豆半島ジオパークと題して壮大な盛り上がりを見せており,新しくウッドデッキを作ったりして(なんせまだ木の香りがするくらい新しい)観光客にも優しい観光地になっておりました。あとはここにWINSを作れば100点満点ですね。

 そういえば,ここの売りは滝それ自体+見事なまでの柱状節理です。で,歩きながら長老と昔の地学知識を復習していたのですが,記憶に頼るのは限界があります。自分の地学ノートは今いったいどこにあるのだろうか……。読み直したい。

  
河津七滝
 
まずは出合滝
なぜ後回しにすべきなのか全く分からない

カニ滝
岩場が蟹の甲羅に見えるらしい

こんな川べりを歩く
 
伊豆の踊子自体,読んでないからなんとも……
昭和49年以降,映画化されてないの?
  
大岩(願)成就。2カ所ありました

これ,鉄じゃない?

さらに上へ
前回長老はここで引き返したらしい


   
蛇滝。岩が鱗っぽく見えるってのは納得
   
河津踊り子滝見橋
片方が高いので,片塔式ウェーブ橋と呼ぶようです
これは確かに珍しい
2013年完工なので,本当に新しい橋ですね

ただ,横から支えるのは
吊り橋としてずるくないのか
 
エビ滝。
こっちがエビのしっぽってのは蟹よりは納得できるかな


 
釜滝。かつては地獄谷と呼ばれていたらしいですが…
 
旧看板と,ジオパーク後の看板の見事な融合
   
ウッドデッキから見る釜滝まわり。岩が凄い。確かにこっちの角度からだと,少しは地獄谷っぽいかな
 
ここからさらに上に登る道
木の階段ができる前は,この石段を登っていったんでしょう
こりゃ大変だ……というか,よくこの予算がついたな
 
釜滝橋
この長さで制限人数5人というのは,どう考えても無茶です


 その後,下の売店でわさびソフトを食します。350円也。高いですが,その分大きい。
 お味はというと,まあもともと僕がそこまでわさびを好きではないという点を差し引いても,よく分からない刺激がよく分からない感じにあって,結局よく分からない味でした。長老が言ってましたが,多分バニラとのハーフ&ハーフの方がいいっぽいです。
 なお,ここでソフトクリームを食べながらこの日の東西メインレースを観戦。外れ。

 また,ここで売られていたわさびの種(柿の種のわさびバージョン)に心引かれたんですが,裏を見たら製造が山梨市だったのでやめました。


 ってことで,いい時間になりましたが,せっかくなので修善寺に連れて行っていただくことに。この頃,僕は半分寝落ちしかかっておりまして,大変失礼いたしました。

5.修善寺


 修善寺と言えば,源頼家が湯治中に殺された場所,という認識です。
 そんな修善寺(地名),修善寺(地名)と言うからには修善寺(寺名)があります。

 残念ながら,山門は工事中。縁起を見ると,過去に2回宗派を変えたりしていて,なかなか歴史の荒波にもまれたお寺のようでありますな。

本堂 黄色がかった灯籠 弘法大師
真言宗時代の名残ですね
独特な帽子をかぶったお地蔵さん




縁起 手水
温泉です。暖かいです。
字が曲がるくらいだったら
「時の鐘です」の5文字は
いらなかったのでは…
工事中

6.修善寺温泉街

 で,とりあえずお寺を見たあとは温泉街をぷらぷら。日曜の夕方なのであまり人通りはないですね。
 ハコ湯はいいんですが,その横の怪しい塔は,いったいなんなんでしょうか……一応のぼれるようなので登ってみましたが……。この建築費はどこから出たんだろう。
 

7.源頼家のお墓とエトセトラ

 で,源頼家の墓。その脇に,北条政子が頼家の冥福を祈って建てたとする指月殿。自分で殺しておいて自分で冥福を祈って,なんとなく現代ではいいことをしたかのような雰囲気になってるのはどうなんだという気がしなくもないです。伊豆で尤も古い木造建築とのことであります。中には大仏さんがおりました。

 あと,ここで地図を見ていて知ったのですが,源範頼もここで自害してたんですね。これは知らなかった。
 源義経って果てしなく有名ですが,源範頼ってなんでこんなにマイナーなんでしょうか。個人的にはなんで粛正されたのかよく分からない人物の筆頭なんだけど。

 
これなに?
 
十三士の墓
誰の墓か分かっていないとか,
そもそも頼家と関係ない可能性もあるとか,
なかなかナイスなお墓であります

竹の径

ジオパーク修善寺

 そういえば,修善寺も弘法大師がひらいたとされてるんですね。ほんと,日本の観光に対する弘法大師の功績って果てしなく大きいよなあ。

8.伊豆マリンタウン

 そんなこんなで,最後に伊豆マリンタウンで夕食食べて解散。
 いやぁ,全て長老におんぶにだっこでありました。感謝感謝。
 あと,こうしてみてみると,前日時点で宿すら決まってなかったくせに,かなり充実した伊豆観光をしたんじゃないかという気がします(これだから反省せずに次回以降もこういう旅をすることになる)。大室山はとにかくお勧め!


ミカリンGOGO!

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