ショウセイホンガン

 京都駅に戻りました。とりあえず,ベローチェで朝食。ここのベローチェ,初めて使ったのはいつのことだったか忘れましたが,いい場所にあります。可能であれば5時台から開けてくれると,早朝に京都で何をするか悩まなくて済むんだけどな。まあ,6時30分オープンでも十二分に早いんですが。
 で,とりあえず朝食なるものを食して,行動を開始します。ケッキセヨが遅い時間帯に出走してくれるので重役出勤可能になり,京都観光できるわけですな。出世ってのは大事です。

 まずは東本願寺。個人的理由で参拝です。まあ,駅から近いってのも選択肢に入る理由の一つではあるのだが。
 にしても,大きい。宗教的なことは一切分かっておりませんが,本願寺の中心的なお寺ってどこも本堂が大きい印象があります。「どこも」ってのはもちろん自己判断です。記憶してるのは函館三条。まさか経験数2で「どこも」とか書いてないだろうな,と突っ込まれたあなた,そのまさかだったりします。

解説 城と見間違うような
立派な壁であります
阿弥陀堂門 境内案内図 中はあちこち工事中 阿弥陀堂はすっぽり覆われています
手水所の立派な龍 御影堂 原寸大の瓦の模型
「本願寺」と入ってるんですね
御影堂門も工事中 修復案内 ちからとはなにか
禅問答でありますな
お買い物広場
なんというか,名前が
庶民的すぎてびっくり

 で。そもそも「本願寺とはなんぞや」「なぜ東西に分裂してるのか」「大谷派ってなんなのよさ」というあたりがさっぱり分かってない素人でありますから,お買い物広場で分かりやすい本がないか探してみました。一応,簡単な親鸞さんの本があったので買ってみました。ええ,もちろん今(2017年7月)現在読んでませんとも。

 さて。いつかはいかねばならなかった東本願寺参拝を終え(そこまで大事なら競馬よりもこっちに行けや,という突っ込みは禁止),続いては,ここから徒歩圏内にある渉成園へ。東本願寺の飛び地,という扱いであります。ニワカ庭園マニアとしては,こういう面白そうな庭園は外せません。ニワカ故当然この庭園を知ったのはこの旅においてでありまして,京都と言ったら寺院の園側から見る庭園,というニワカらしい思い込みをぶちこわす,池泉回遊式庭園であります。
 そんなわけで,いざ。

 ここは入場料ではなく,庭園維持寄付金を支払う,という方式であります。税金上違いが出るのか,単に気分の問題なのかは分かりません。ですが,とりあえず払うとパンフレットをいただけるので,当然払います。
 朝早いだけあって,ほかにほとんど観光客はおりません。静かでいいですな。京都となるとみるべき場所が多いからこういう庭園にはなかなか人がこないのかもしれない。知らなかったことを正当化するわけではないけど。

 で。ここは,十三景と名のつく渉成園を代表する美しい景観と,その他の特徴ある建築物を推しております。てことで,素直にこれに従って,スタンプラリー的に一つ一つ巡ります。スタンプラリー的になると,広く落ち着いて庭園を楽しめなくなるわけですが,まあなにかにつけて近視眼的になるのは今に始まったことじゃない。

 てことで。
 まずはででんと高石垣。なんか面白いかたちの石を組み合わせておりますな。斜めにぐいんと伸びる石と,そこにくっつく丸い石(もと石臼だと思われます)が印象的です。右肩上がりになってるのには宗教的意味は有りや無しや。
 そして,道が細いので地味に正面写真が撮りづらい……。

入口 料金
寄付制です
時期がくれば
きれいに花をつけると
思われます
園内案内図 高石垣 庭園北口へ

 で,庭園北口から中へ入ります。
 まずは臨池亭と滴翠軒。そして,滴翠軒の脇に立つ檜垣の燈籠。檜垣の名前の由来は不明とのことです。パンフレットだとGarden Lanternになっていて,檜の垣という名前について一切触れられておりません。まあ,混乱を避ける観点からはこの方がいいのかもしれません。滴翠軒が渉成園13景の1となっております。臨池亭は落選したわけですな。あるいは,臨池亭から滴翠軒を見ることを前提に滴翠軒が13景の1になり,臨池亭は外れたのかもしれない。なお,パンフレットを見る限り池には名前はないようです。すぐに名前を求めてしまうのは悪い癖です。


 そこから,小径をあるいて代笠席へ。「代笠席」と書いて,「たいりつせき」と読むようです。奥が深い。
 あとからパンフを見ると,ここの見所は西側の下地窓のようです。当然訪問時はそんなことを知るはずもなく。
 そして,そこからの「亀の甲の井戸」。普通亀の井とかそんな名前にするのに,あえて「甲」を入れております。これは,石組みを含めて亀の形になっていて,甲羅部分が井戸になっているためのようです。


さりげなくいい石組み

この角度だと
足が分かりやすい

 もうこの時点で怪しげな建物が気になりまくってる訳ですが,それを横目にちらちら見ながら,園林堂。そして,今は亡き13景の9の偶仙楼。園林堂はやはり13景選外です。
 その脇にあるのが2階建ての茶室の蘆庵。脇にある春日灯籠もプッシュされているようですが,見落としました。あらためて見てみると,この蘆庵も趣のある建物ですね。


チラ見

園林堂

園林堂から正面を見る

蘆庵

 そして。いよいよです。さっきから気になっていた変な建物。傍花閣と呼ばれる楼門です。13景の2。2階建てにするにしても,なにを考えてこんな門のかたちにしたのか,素人には分かりかねますが,いやあ,こういうものを考え出す人がいるんですな。こういう建物を庭園で見ると,横浜三渓園の聴秋閣を思い出します。まさにあのとき以来の衝撃でありました。
 もしかしたらこの手の建物はよくあるのかもしれませんが,とりあえず庭園でこんなの見るのは初めてで,とにかく印象に残っております。
 まあ,その名の通り時期を選べば回りに花が咲き乱れているのでしょうが,花のない時期だったからこそ(若干枝が邪魔でしたが)建物をよく見られたので,それはそれでよかったというべきかな。


 そして,大きい方の池(印月池)に出ます。13景の3。いわゆる池泉回遊式庭園部分ですね。まず目に入るのは侵雪橋。13景の6。北の大島(島の名前はないみたい)と本土を結ぶ橋です。新雪橋と島の景色は素晴らしいものですが,バックにある建物が視界に入ります。京都はこういうのにうるさいイメージでしたが,このマンションは大丈夫だったんでしょうか。そして左に目をやると回棹廊。これも印象的なかたちの橋です。


 で,侵雪橋を渡って北の大島へ。


橋からの眺め

 広い庭園だけあって,中の島も大きいです。これ,池や島はやっぱり人工なんでしょうかね。


この島の石組みは
なんとなくお気に入り

源融ゆかりの塔

 そこから,階段を上がって縮遠亭。祝宴亭ではありません。13景の7です。
 このあたりからの眺めは,若干木が邪魔だな,という印象。まあ,人それぞれです。晴れてればまた違った印象だったかも。京都タワーとおぼしき建物が遠くに見えますが,この日は曇りで背景が白っぽかったこともあり,さきほどのマンションに比べればそんなに目障りにもならず。


 この狭い島には燈籠なども多数設置されております。これらに明かりがつくとどんな雰囲気なんでしょうかね。



丹楓渓のあたり
13景の13

五松塢(13景の5)のあたり

多分これが碧玉の石幢
   
塩釜。かつては真水が湧いていた,とのこと
  
塩釜の手水鉢
さらっと置かれているわりに,実は「全国の塩釜の手水鉢の手本」
となるもので,「渉成園の景物として最も重要」である
と解説されております

 そして,回棹廊に近づきます。これが13景の12。横浜三渓園の亭樹でも思いましたが,こういう橋に凝った装飾をつけるのは面白いですね。面白いのはいいとして,維持管理費用の限界が見えているのが平成の世の諸行無常を感じさせるところでありますが。
 ここからの景色も13景に含まれておりまして,季節が合えばきれいなんでしょうね。紫藤岸が13景の8です。


紫藤岸

 ここまでくると,あとわずかです。まあなんといううか,贅沢に石を使っていてうらやましいというか何というか。
 あと,京都という場所にありながら,広く芝生スペースをとっていて,これまたうらやましいというか何というか。
 
 
?風亭。はたして「ろう」の字は
文字化けせずに見られるのでしょうか

鯉よ来い

マンションがなあ
 
漱沈居。13景の11
語源は漱流沈石なので,夏目漱石の親戚ですな

多分これが双梅檐
この「えん」の字も危ういな
13景の10

大玄関

 というわけで,渉成園散策終了。
 京都って寺院の軒に座って見るような庭園だけだと思ってたので,こんなに大規模な庭園があると知ってびっくりでした。大名庭園に慣れた関東人にはこっちの方がなじみ深いです。
 てことで,本願寺のお参り&散策終了!渉成園のパンフレットを買って荷物を増やして次へ向かいます。




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