青森大釈迦馬力大会

 さて。やってきました日曜日。青森の大釈迦で馬力大会が開かれます。
 聞いたことありますか,大釈迦。読めません。「おおしゃか」だと思ってたら「だいしゃか」でした。

 青森と言えば,キリストのお墓があることで有名で,また恐山もあったりして宗教的な土地ではありますが,「大釈迦」なんて地名も凄いですね。

 まずは,早朝羽田。蒲田のカプセルから京急蒲田への道すがら,蒲田八幡。絶賛改修工事中でした。


 で。JALで青森。青森空港は七戸の馬力大会に行ったとき以来。
 前回は,空港から出るときに進む方向を間違えましたが,今回はそんなミスはしません。同じミスは2度は繰り返さないのであります。

空港に展示されていた那須与一 大釈迦駅 大釈迦駅前通

 ところで。大釈迦の馬力大会に関する情報は,このインターネット社会においてもほとんどありません。例によってNPの情報源はばん馬大会情報様であるのですが,ここを見ても入手できる情報は「6月18日に大釈迦で馬力大会が開かれる」ということだけ。大釈迦っていったって広いです。そして,恐ろしいことに時間不明です。同FBページに上がっていたチラシをみても,場所が「東北砂取場」となっておりますが,これを検索しても出てこない。また,七戸や涌谷と異なり,青森市が大きすぎる弊害というかなんというか,観光協会がこれに関与していないっぽい。観光協会情報で出てきません。
 てなわけで,「どうせ車だし現地に行けばなにか目印あるだろ」の精神で乗り込みました。わずかながらに期待していた空港にはなにも情報はなく,大釈迦駅を目指して走っていても,馬運車っぽい車は見当たらない。ううむ。大丈夫か,これ。
 そして,大釈迦駅に到着。きれいな無人駅でありますが……駅舎に入ってもなにもなし。チラシが貼られてたりもしません。
 とりあえず,砂取場である(ネットに転がる画像とかでも崖が見える)ことから,ある程度の山のような場所が必要なことはわかります。国道沿いではあり得ない。てことで,少し外れた場所を走ります。林が続いていたりして,本当に砂取場があるのか不安になります。
 で……ひととおり大釈迦駅の回りをぐる〜っと走り,さらに北上していったところ……明らかに怪しい車の流れがありました。不自然に駐車量が多い。道から見えるのは一般車のみで,特に馬運車は見えませんが……これとしか思えない。
 ってことで,Uターンするのに若干手間取りつつ,戻ってきて,乗り込みました。……ビンゴ!!

 無事,大釈迦馬力大会の会場に到達したのでした。場所は下記の場所です。

大会案内
(拾ってきた画像)
ここです!! 駐車車両

 着いてしまえばこっちのもんです。馬力大会や草ばん馬は初めてではありません。あとは普通に見ればよい。
 と思っていたら……

 そこには,今までに見たことのないばん馬大会の光景が広がっておりました。

 馬蹄形コース。これは鹿追でも見ました
 ですが,障害が1つしかありません。そして,セパレートコースです。ですから,スタート地点は横一線ではありません。まあ,コーナーでの有利不利を考えたらこっちの方がいいのかもしれません。ただ,外回りの方がスピードに乗れそうな気がします。
 そして,1つしかない障害が高い。これは過去最大級ではなかろうか。ぱっと見,3メートルくらい?これはかなりきつい。
 観客席という感じの観客席はありませんが,馬蹄形のコースで囲まれた部分に,皆さん椅子を持ち込んで座っておられます。立ってる人はほとんどいません。ほとんど,というか,もう皆無と言っても構わないレベル。つまり,立ってると,明らかに観戦の邪魔です。これは正直驚きました。もしかしてこれ,一見さんほとんどいないんじゃなかろうか。七戸のときはまだ近所の学生さんなんかが見に来ておられましたが。いやまあ,チラシを見た時点で一見さんをほとんど期待してないのは分かってたけど。あと,七戸と違って場所が場所なので(町外れな上に車通りの多い地点),近所の学生が気軽に来られる場所じゃないっぽいな。とりあえず,こんな場所にスーツ姿の奴なんて不審人物以外の何者でもありません。いやはや,通報されなくてよかった。
 そんなわけで,馬蹄形の内側で障害に寄るのに若干勇気がいります(泥のぬかるみがあって,革靴で突っ込むのに勇気が必要だったってのはある) 。いやほんと,関係者以外で歩き回ってる人間ほとんどいないんですよ。NPの不審人物さが際立っていたのではなかろうか。

 なお,例によって,やはりここも出走表的なものはありません。まあ,当事者同士では誰が誰でどの馬がどうなってるのかは分かってるだろうしな。
 4歳戦は3頭で,呼び出しかけて抽選しているように聞こえました。

到着。目の前はゴール ゴールする馬 最後の直線 観客の様子
スタート地点 ソリに重りを乗せております 最初の直線 馬装中 騎手(というのだろうか)は
たすきをしております
出走直前
発走しました 障害に到達 障害を越えました 負担重量


 てことで,ぐるっとまわって反対側に行きます。
 ザ・部外者なので,なるべく関係者の皆様の邪魔をしないように,後ろからこそっと。それが一層不審者感を強めてるのではないかという気もする。


スタートしました

障害前の最終チェック

いざ!

よいしょ!

越えました
声をかける関係者の皆様
近寄れません……


 ただ,残念だったのは,途中からレースがポニー競走になったこと。やはり朝イチからこないとダメか……。いやもちろん,ポニーでもいいんだけれど,やっぱりこういう場所ではザ・ばん馬という感じのでっかいばん馬を見たいな,と思ってしまう観光客なのであります。
 ポニーの部も,最初は6頭で,さらに時間があいてから6頭。さらに,「しょうちゅう」の部。多分小中なんでしょうけど,これもポニーの亜種なんでしょうか。慣れてる人+分かってる人向けのイベントなので,アナウンスは基本的に参加者向けで,一般客向けのアナウンスはありません。状況がよく分からんぞなもし。
 これはここに限ったことではないですが,ポニー戦は負担重量が軽いため,どうしても平地のスピードが速く,騎手さんの速力が結果にかなり大きく影響します。これもまたポニー戦の醍醐味でありますな。また,誰も彼もが1番を目指している訳ではなく,お子さんをソリに乗せている方などもおられます。こういうのは草競馬じゃないとできません。これも草競馬の良さでありますな。

  
この馬,なんて品種なんでしょう?

 で,皆様の邪魔をしない程度にふらつきます。
 なお,店は,アイスクリーム屋(七戸にもいた,アイスクリンに似た食感),焼きそば屋,そしておでんの屋台が出てました。おでん!?なんでまた。このあたり,おでんが盛んなのでしょうかね?

 
馬運車兼待機所

賞品を積んだトラック

お店が並ぶ

アイスクリーム150円也

子連れ狼ならぬ子連れ馬

広々と見渡す
 
障害を越えてきた馬
 
ゴール地点

 そんなわけで,午前の部終了。てっきりこのまま勢いで全部やっちゃうのかと思ってたら,やっぱりお昼休みが入るようです。まあ,これは七戸で経験済です。
 午前の終了は12時15分ころ。午後は13時30分から,とアナウンスが入りました。
 てことで,どうしようかと迷った結果,浪岡城を目指すことにします。

 なお,結論から先に申し上げますと,14時10分頃にここに戻ってきた結果,午後の部を見逃しました。30分程度で終わらせるんだったら午前午後まとめてくれ,というのは観光客の勝手な言い分であって,現地の方からしてみたらちゃんとみんなで昼食を取ることに意義があるのは分かっております……。

 とまあ,大きな馬のレースを見たいとかほざいてたくせに肝心の決勝戦を見逃すという大ちょんぼをかましましたが,まあこれもいい経験。今後人生で大釈迦を訪れることがあるかは神のみぞ知る,といったところではありますが,こんな独特な馬力大会がおこなわれているというのは凄いことだ,と心から思うのでありました。

 なお,後日ネットサーフィンしてたら佐藤竹善さんがこの馬力大会に言及しているブログ記事を発見しました。佐藤さんってこのあたりの方なんですね。


府中競馬浪岡城へ



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