ロンドンの小京都

 さてさて。昨日Shepards Bushなどというマニアックな場所に泊まったのは,翌日Holland Park内のKyoto Gardenに行くためなのでありました。イギリスなのかオランダなのか京都なのかはっきりしろ,といいたくなりますな。
 まあ,「○○の小京都」はあちこちにあるので,京都部分は気にしないとして,さすが「京都」と名がつくらしく,どうもこのHolland Park通りの家は,ロンドンでも最も高級な住宅街の一つであるとのことです。このHollandというのは,どうもここにあったHolland Houseに由来するもののようで,Holland Houseは,最初のEarl of HollandであるところのHenry Rich(ホランド伯爵ヘンリーリッチ)に由来するものなのだと思われます。30秒でザクザクッと英語版のWikipediaを斜め読みしただけなので,間違ってるかもしれません。

Holland Park通り。見るからに高級住宅街 Holland Park Mews
このMewsというのは,イギリスへの機内で読んだ本に書いてありました
馬から下りる場所ですな

 てことで,公園に入ります。
 まあ,Public Parkであるところの公園は見てもつまらないだろう……と思っていたところ,なんか訳の分からない展示物がありました。
 おそらく,なぜ亀と三角形なのかは解説を読んだら書いてあるんでしょうが,読む気になれませんでした。とりあえず,時が経つのは亀の歩みのように遅いのである,というふうに妄想しておきます。できれば片方は亀でなくウサギであってほしかったところだな。

公園全体図 なんかみえてきた 亀と三角形の日時計

 そして,子供用のPlayground。こどもようの公園は遊具が国ごとに違って楽しいのはメキシコで見て知っております。ただ,怪しいおじさんが子供の遊技場を見ているという絵は一歩間違うと通報されかねないのが玉に瑕なんだよな。

12歳まで向けのJunior Playgroundと,14歳までのAdventure Playgroundから構成されております 久々にリスを見たので慌てて写真に撮ろうとしたが
撮影に失敗した,という2枚の写真

 さらに進みます。様々なオブジェがあったり,ザ・西洋庭園という感じの庭園があったりします。

なんか訳が分からないもの
RPGの敵キャラで出てきそう
HOLD チェスボード
飾りかと思ったら,これを使ってチェスをして良いらしい


ザ・西洋庭園 日時計 久々に向日葵を
間近に見た気がする
Milo of Croton


 
花の名前は分からない 孔雀が登場するも
何もなく去って行きました
奥に人が! と思ったら,これもオブジェ
一体これはなんなのだろうか

 ってことで,いろいろとオブジェがあるために楽しめます。ただ,あまり楽しみすぎるとこのあとの予定に悪影響が出るので,おまちかねの京都庭園に向かいます。

 そもそも,「日本庭園」でなく「京都庭園」ってなんなのよ,というところから話が始まるんですが,どうもジャパンフェスティバル1991に際し,京都商工会議所が寄贈したもののようです。なんで京都商工会議所がこんなことをしたのかは謎ですが…。でもまあ,こんな立派な日本庭園がロンドンの高級住宅街のど真ん中にあるってんだから,凄いです。「日本庭園」って海外でも人気だと聞きますが,それにしたってここにこんなのがあるのは素晴らしい。ロンドンにはほかにも世界遺産KewGarden内に日本庭園がありますが,こっちのほうが自分には合いました。

解説 入口

 また話を横にそらしますが,適当に検索していたところ,東京農業大学国際日本庭園研究センターが,海外の日本庭園についてのサイトを作っているのを発見しました。これをみると,ロンドンだけでも自分が知らない日本庭園が多数あることが判明。ううむ,なぜ2015〜2016年にこのサイトに到達できなかったのだろうか……。

 というわけで,庭園に入ります。
 昔からよく見慣れた,先ほどの西洋庭園(という用語があるのかは知らない)の幾何学的直線的な姿とはうってかわって,曲線的な姿です。イギリスまできて,こんな場所があるとは!
 いや〜,ここは素晴らしいです。作庭は日本人だからいいとして,よくぞこんな無料入場の場所をしっかり維持してるものです。さすが高級住宅街,というべきなのでしょうか。

松と石垣 日本庭園的な
うねりのある道
池の周り
州浜など 池が美しい。凄いな,ここ
橋へ この濁りというか泡立ちが謎
水質の問題?
鯉がいます ここだけ切り取ったら
日本にいるみたいですね
滝。水の泡立ちがやっぱり残念 逆角度から

 で,さらに進むと”Fukushima Garden”があらわれます。2011年の東日本大震災で被害を受けた福島県から感謝の気持ちを込めてつくられたようです。
 ここについては,イマイチどういう意図で作られた庭園なのかはよく分かりませんでしたが(検索すると,県花しゃくなげが植えられていたりするらしい),とにかく福島という名前がついた庭園がここにある,ということに意義があるのだと思います。それにしても宮城でも岩手でも茨城でもなく福島なのが興味深いです。
 まあ,敷地的には京都庭園内にあってどこからどこまでが福島の領土なのかはよく分かりませんでした。会津藩が京都を守護している,というイメージで境目は気にしないのがいいのでしょうな。

福島庭園について このあたりが福島庭園 意味ありげだけれど
日本庭園的ではない
3本の石
あじさい
天皇陛下の挨拶文 芝生と石組み
この石組みも正直よく分からんです
ここまで

 ってことで,続いてチェルシーの本拠地に乗り込みます。


High Street Kensington

 続く。

チェルムズフォードシティ競馬場観戦記ロンドンの小横浜(チェルシーStamfordBridge)


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