ラオノハヤオキ

 明けましておめでとうございます。2019年に引き続き,2年連続の海外での年越しです。
 昨日,というか今日は,年が明けて(ラオス時間)ちょっとしたあたりで眠りに落ちました。
 ちなみに,泊まっている部屋に蚊がいることは前日から気になっており……新年早々7カ所くらいやられました。しかも,左手のみ。ラオスの蚊は右利きな人には空気を読んでくれるのか,それとも右手と左手とで血液の匂いなりなんなりが違うんでしょうかね?単に自分の寝相の問題かもしれないけど。

 さてさて。この日も托鉢見物に行きます。この日の目的地はWat Tat Luang。
 実はですね,前日いろいろ托鉢について検索していたときに,こちらのブログに行き当たりました。こちらの情報によると,Wat Tat Luangでは地元密着な托鉢を見ることができるようです。
 まあ,前日も裏通りでは地元の方が喜捨している姿を見ることができたのではありますが,こちらの情報によると,その後地元の方がお米をお供えするのも見られる様子。これはちょっと興味深い。

 てことで,3日連続で超早起き。自分で自分を褒めてあげたい。前日の経験を踏まえ,6時頃に到達するように宿を出ます。
 このWat Tat Luangまでは少し距離があり,大通りを渡らなきゃいけないんですが,まあもちろん早朝なので車通りは少なく,危険はありません。どっちかというと,人通りも少なくて前日より体感治安的にちょっと怖いな,とは思いました。ただまあ,1月1日早朝から観光客相手に強盗働く人もいないと祈るのみです。

 ちなみに,予定通り6時にお寺の前に到着したわけですが,道中すでに托鉢はおこなわれておりました。もしかして遅刻か!?
 と不安になりましたが,Wat Tat Luangでは6時時点で真っ暗なこともあり,まだゆっくりと托鉢の準備がおこなわれている感じで無問題。実際にここで托鉢が始まったのは6時30分ころでした。

 ここにやってくる托鉢ラインは2本だけ。このWat Tat Luangに入るラインと,もう1本のライン。こちらはどこに向かうのかは分かりません。いずれにしても,ラインは2本しかないので喜捨する人もある意味楽ですね。観光客はさておき,脚が悪い人なんかは長時間座り続けるのもきついでしょうから,これくらいでいいんじゃなかろうか。別に多くのラインに喜捨することに意義があるわけでもなかろう。
 そして,ここまでやってくる托鉢の特徴として,読経があるということです。読んでいるのがお経なのかどうかは分からないので「読経」とするのは勇み足な気もしますが,気にしない。
 こちらでも,やはり男性は立って喜捨してますね。男女で差があるようです。とはいえ,男女比をみると圧倒的に女性が多い。これは,男性はどこかに働きに出てるのか(力仕事のためにしっかり寝ないといけないのか),ラオスでは男性の方が寿命が短いのか,それともなにか別の理由があるのか。
 ここに来て分かったことは,寺院の中でも托鉢がおこなわれているということ。中にいる人は白い服を着ていたり,白い布を巻いていたりされたので,もしかしたら檀家さんのような方々なのかもしれません。

 なお,このルアンパバーンの外れのような場所にある寺院の托鉢にも,自分のほかに観光客が見物に来ておりました。ヘタレNPとしえてゃ,地元の方に紛れてただ一人カメラを向けるのは勇気がいるところですが,ほかにも人がいるので心強い。
 そして,例によって撮った動画は金輪際見直すことがないと思われるので,YouTubeにあげてみる。自分すら再生しない動画なので,ゴミを地面に捨ててるのと変わらない気もするが。

ぶれたけど,新年早々托鉢待ちの観光客が多い
ワットシェントンまわりだけでなく,南西方向にも観光客が多いんだな
ちょっと外れたところにあるホテルに泊まってる人たちかな?
托鉢が始まっている。あれ,時間的に大丈夫なんだろうか ロータリー
ライトアップはそこそこ
裏通りは街灯がないので
写真にすると暗い
同じ写真を無理矢理明るく修正 6時にお寺の前に到着
托鉢の準備中です
6時30分。
最初のラインが来た
6時39分。
こちらがWat Tat Luangラインです
お寺に入っていきます ラインは思ったよりも長い 小さい僧侶さんは
茶色の布?をかけておられます
敢闘門……ならぬ寺院の門を入っていく僧侶の皆様
Wat Tat Luangラインを追いかける
観光客(単騎)たち
中でも托鉢がおこなわれておりました 寺門

 そんなわけで,托鉢が終わりました。確かに,市街地の托鉢よりもこっちの方が地元密着という感じがでていて興味深く見ることができました。もちろん,これは市街地の観光客だらけの托鉢を見たから言えることで,しかもこの地元密着な托鉢を妨害してる自分が「こっちの方がよかった」とか言うのも果たしていかがなものか,と思わないわけでもない。てことで,とりあえず両方見られてよかった,という程度の感想に止めておきたいと思います。

 さて,実はここからの行動が難しい。托鉢を終えられた僧侶の方々を追うか,托鉢を終えられた信者の皆さんを追うか。二兎を追う者は一兎をも得ず,になりかねません。
 ここは初志貫徹,信徒の皆様を追うことにします。

 托鉢を終えられた皆様は,大きな木(日本の神社だったらご神木になりそうな木ですね)のまわりに集まって,最後の祈りを捧げておられます。このとき,もち米をくっつけていくわけです。もち米をあちこちにくっつけるのは,昨日パー・クウー洞窟で見ました。
 日本人的な発想だと,お寺に着いたらまず本堂に行ってご本尊的な仏様に祈りを捧げるんじゃないかと思いますが,皆さん本堂には向かわないので,このあたりは違うようです。みなさんがお米をくっつけてる場所も,木の周りにある仏像の前に限られるわけではなく,総合的に自由気ままです。この行為に仏教的な意味があるのかどうかは私の知るところではないですが,なんにせよ興味深い。
 それはそうとしても,これも日本人的な発想になってしまいますが(という感じに主語を日本人に広げるのはやりすぎかもしれない),お寺にしても神社にしても,「他人の土地だけどお参りのためなら入ってOK」的な感覚があります。いや,もちろんガキのことろは近くの神社の境内でキャッチボールしたりそれどころかプラスチックの野球バット使う野球をやったりもしてたけどね,やっぱり年とって外観的には分別ついてそうな年齢になるとそういうわけにもいかんわけで,「とりあえずお参りのために立ち入らせていただくので不審者じゃありません。お賽銭も払いました」的な空気感ってありますよね。なんですが,こっちはどうなんでしょうか。日本のお寺なんかだと「まずは本堂にお参りしましょう」とか張り紙あるところすらあるというのに。
 そんな中,ストゥーパの下でお祈りされている親子?連れの方がおられました。お祈りしてるところを撮るのはさすがに失礼な気もしたんですが,いい風景に見えてしまったので許してください。


ご神木的な木の下に
集まる皆様
こちらの木の幹に
お米をつけていく人も
人が増える 本堂まわりには人はいない
こうしてみると,ワットシェントンあたりとは
屋根まわりなんかが全然違いますね
卒塔
僧侶の皆様はこちら ガイド連れの観光客が
近くまで行ってるみたい
ちょっと近づいてみた 三仏。こうしてみると
左で両手を出してる仏様は
「俺にはご飯粒つけるなよ」
と言ってるように見える
タイあたりでよく見る。
なんという
お名前なんでしょう?
10体の仏像
それぞれ,違う仏様なのかは
よく分かりません
卒塔と,その下でお祈りを捧げておられる方 大木の下に捧げられたお米
蝋燭を上げる方もおられるようです
このおじさんがお米を撤去しておられます

 さて,そんなわけで,「地元の托鉢」を見ることができて(お寺もそこまで観光地じゃないだろうし)満足したので,宿に戻ります。
 道中,托鉢の残骸等を見ることができて興味深い。それにしても,この国にはカラスはいないのでしょうか。それとも,もち米ってカラスは食べないのかな。

土地が売りに出てます
ラオ語だけでなく,
中国語と英語がついてます
ニワトリの親子(多分)発見 歩いてどこかに向かっていった 道ばたに米粒が落ちています
これも神聖なもの,という扱いなのかな

 帰り道,門前のナーガが銀色に塗られている寺院があったので,寄ってみます。
 あらためて写真を見ると,来るときに多くの観光客が托鉢のために並んでいた寺院ですね。Wat Phramahathat Rajbovoravihaneという,もはや読む努力すらする気がなくなる名前のお寺で,Google Mapでは「ワット・マハータート」と表示されています。Google Mapに口コミを投稿されている”Ken'ichi Furuyama”さんの説明があまりに分かりやすすぎて感激です。

長い名前 お寺の入口
門があったり無かったりするのはなにか宗派が違ってたりするのでしょうか
銀色のナーガが美しいですね
本堂 ストゥーパ
これが噂のセーターティラート王が
母親を供養するために建てたものだと思われます
本堂 扉と,周りの絵
右下は人魚かと思ったら,下半身が水面下にあるのか。
扉の装飾 本堂前の仏像 鼓楼

 横にあるワット・ホーシアンをセットで参拝する人が多いようですが,私はこのまま宿に戻ります。パッキングせねばなりません。
 昨日の祭りの残骸を見たり,朝市を見たりします。特に,1月1日だからなにか特別なことがおきている,というわけではなさそうです。お寺もそうですが,日本的に特別ななにかを売ったりすることはないんでしょうね。もしかしたら,旧正月になにかあるのかもしれません。

年越しライブをやっていた場所.
ゴミが散乱しており,「祭りの後」感が出ております
裏通りの雰囲気 1月1日の朝市
比較対象は12月31日の朝市しかないのだけれど,特に新年だからといって特別なものは売られていない様子

 で,宿に戻ります。宿の横では,新しい建物を建てている途中です。
 あまり日本では見ない骨の組み方をしております。木の板の上にコンクリートブロックを乗せていくやり方ですね。


 そんなわけで,荷物をまとめて,朝食。
 カットフルーツをどうしようか迷いましたが,勢いで食べてしまいました。腹を下すことなく帰国。食べてよかった。


これはオムレツ

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