2020年伊予旅

 2020年1月,久々に松山に行きました。空港でレンタカー借りて,ちょっと知人に会いに行くという旅であります。

1 松山市の掩体壕

 掩体壕というのは,皆さんご承知の通り「装備や物資、人員などを敵の攻撃から守るための施設である」(Weblio辞書)とされております。Goo辞書では「戦闘機などを敵の爆撃から守るために建設された格納庫。コンクリート製でかまぼこ型のものが多い」とされておりまして,人員よりも航空機を守るものとして定義づけされております。
 自分の中の掩体壕の認識もGoo辞書寄りでありまして,人間を守るための防空壕的なものは掩体壕には含まれず,もっぱら飛行機を守るためのものなイメージです。
 物心がついてから初めて掩体壕を見たのは,おそらく大村でみたものでありまして,かつ,これが唯一のはずです。大村の旅行記を読むと,松山で見損ねたのが心残りだったようで,約9年後にようやく松山の3基の掩体壕を見ることができたことになります。

 そんなわけで,今回はめでたく松山空港でレンタカーを手に入れて,松山の掩体壕を見学に向かいます。
 松山市の掩体壕については,いろいろなサイトで解説がなされております。うち1基は松山市の文化財指定を受けているようで(受けたのは平成30年なので,行った2年前ですね),これについては調査の記録が松山市からあがっています。そのほか,掩体壕なんて当然ミリオタの皆様が様々な記事を書かれておりますので,今更私がどうこう付け加えるものではありません。とりあえず,これを書いている2020年8月時点で,こちらこちらこちらこちらが参考になります。

 まずは掩体壕その1。住宅街に並ぶ掩体壕です。
 道路に合わせて端っこがちょん切られております。断面が見えるという意味では貴重なようにも思われますが,どうでしょうか。

畑の先に何かが見える ふと上を見上げると
現代の航空機が
住宅街に突然現れます 道路に合わせて切れ込みが
断面が見える掩体壕も
珍しいように思います
窓が作られております
誰か住んでいるのかな?
登記みたらどうなってるんだろう

 続いて,掩体壕その2。
 こちらは奥まった場所にあり,ちょっと見づらいです。
 この日は空き地部分で工事をしていたので,邪魔しないように遠目から。あとでもう1回見たら工事が中断していたので,ちょっと近寄りました。

奥に掩体壕が見えます 住宅街の奥にチラ見 工事が昼の休憩にはいっていたので,近づいてみました

 そして3つめの掩体壕。
 これが平成30年3月30日に松山市に文化財指定されています。←ここに貼られている資料に内部の写真もありますね。
 文化財指定されているだけに,解説もありますし,ちゃんと見やすくなっております。とはいえ,まわりは畑で,市ががんばって土地をゲットしたんだろうな,という感じであります。

解説 ここも畑の中です 裏側 横のコンクリ
入口。車が入れるようになってます
左のオシャレなドアは何なんだろうか……
上から 道路から

2 下灘駅

 ちょっと伊予港を経由して,みんな大好き下灘駅であります。
 下灘駅は,駅の脇に簡単な駐車場があって車をとめられます。本来であれば利用者用なんでしょうが,もっぱら観光客向けになっております。
 ところで。いままで下灘駅の写真は幾度となく見てきましたが,現地に行って初めて分かったことがあります。今まで下灘駅は海に面しているもんだと思っておりましたが,そうではなく,下に道路が通ってるんですな。なので,梅津寺あたりの方がよっぽどか海沿いにあるんですね。もちろん,この駅のポイントは海に面しておらず,山の中腹にあることで,山の中腹にあるからこそ遠くまで海が広がって見えるんですね。なるほどなあ。

伊予港。漁港です 駅舎 スタンプのお知らせ 駅ノート 様々な映画で使われております 駅自体はローカル
駐車場から 下灘駅 松山寄りからホームを見る 下を見下ろす
これが有名な構図ですね らぶらぶベンチ ホーム大洲寄り 駅前の様子

3 長浜大橋

 続いて,長浜大橋です。先ほどの掩体壕は松山市の文化財ですが,こちらは泣く子も黙る国の重要文化財。年に数回しか運転しない人間にとってはこの橋を渡るだけでもちょっと汗が流れます。
 この手の鉄橋が赤いのは多分錆止めか何かだと思うんですが,やっぱり赤い橋って絵になりますね。
 跳ね上げ橋として有名ですが,もちろんそんなタイミングを待ってられません。実は時間に余裕があると思ってた待ち合わせ時間が結構迫っていたのであります。いかんいかん。


住吉神社。駐車場をお借りしたので参拝 長浜大橋 機械の使いかたなどなど
この上には瑞龍寺があるのでその一部かと思って
撮ったのだけれど,トイレっぽいな
離合できない橋です 上流側から撮ってみた 上流方向
下流方向から撮ってみた ここが跳ね上げの
中心部だと思われます
さらに下流から 夕焼け小焼けラインにかかる新長浜大橋

 さて,このあと大洲で用事を済ませます。
 その途中,まだ崖の工事がおこなわれておりました。完全に記憶から飛ばしてましたが,このあたりって西日本豪雨で被害が出た場所なんですよね……。まだまだ災害の爪痕が残っているのを見て,あの当時のことを思い出しました。

4 道の駅内子

 そんなわけで,用事を済ませて松山に戻ります。
 いい加減内子の屋根付き橋を見に行きたいんですが,なかなかタイミングが合いません。今回も時間に余裕があったら行く予定はあったんですが,時間切れでした。

 道の駅内子は,別に何があるわけでも無く,せっかくなので内子の商品をいくつか仕入れて,あとはからり橋を見ておしまいです。

大洲で動く時計 からり 鬼がいた からり橋 橋から見る小田川
からり橋 小田川が中山川と合流します 橋を見上げます 最後は松山に戻って
閏の醤油ラーメン

 というわけで,念願の松山掩体壕をみて,泣く子も黙る観光スポット下灘駅をおっさんが1人で見るというミッションを達成した,コロナ前の2020年伊予旅行でありました。
 この翌日,きちんと愛媛大学でお勉強したのでありますよ。

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