ビックリマンのアニメについて

令和の世の中になって、アニメビックリマンを見返しました。
ことの発端は、友人がFacebookにビックリマンについて投稿していて、その際に実はビックリマンのストーリーが途中から大展開するっぽい(私もその友人も途中離脱組)と知り、小学校以来35年ぶりにビックリマンのストーリーをちゃんと見てみたいと思ったのでした。
そんなアラフォーにとって助かるのが、宅配レンタルDVDの存在です。なにせ、アラフォーがビックリマンのDVDを借りるのが恥ずかしくない。AV借りるのはなんとも思わないけれど、この手のアニメを借りるのにはなんとなくの恥ずかしさを覚えてしまう、微妙なお年頃なのです。

部分的に覚えている

感想として、上記の通りビックリマンを見たのは35年ぶりです。記憶が正しければ、自分がアメリカに行く前にアニメをやっていたので(実際にビックリマンシールが流行ったのもアメリカに行く前だった。帰国したのちはカードダスの時代でした)、この時間間隔はおおよそ間違っていないでしょう。
35年ぶりに見るアニメなのにも拘わらず、部分的に覚えている箇所がありました。具体的には、スーパーゼウスが魔肖ネロを倒す場面。具体的に何を言ったかの記憶は曖昧なんですが、ゼウスが魔肖ネロを煽るときの発言なんかは何故か微妙に記憶に残っておりました。そのときのスーパーゼウスのBGMもセットで。当時再放送的なものがあったのか、どこかでビデオに録画して繰り返し見ていたのか、色々と記憶が曖昧なのでだけれど、ここだけ記憶しているというのは人間不思議なものです。
知識が曖昧
とはいえ、やはり知識もストーリーの流れも曖昧です。もっというと、自分が記憶していたスーパーゼウスの煽り文句と、スーパーゼウスのBGMは実はセットになっておらず、別の場面として記憶されていました。
若神子については存在自体はそれなりに覚えているキャラも多かったんですが、牛若と魯神フッドの2人は記憶からぶっ飛んでた気がします。
敵については、始祖ジュラと魔肖ネロが同一のものだと思ってたのと、魔肖ネロのピエロフォームは記憶の外でした。
「正しいストーリー」について
もう1つ、子供心として非常に記憶しているのが、漫画とアニメのストーリーの違いです。
純粋な子供だった私は、ストーリーには唯一絶対なものがあると思っておりまして、漫画ビックリマンとアニメビックリマンのストーリーが異なることに大変違和感を持っておりました。そして、そのこと(どっちが正しいのか)を友人に話したところ、よく分からない回答で「問題ない」とはぐらかされて、自分的に釈然としなかったのです。
この小学生ながらに釈然としない気持ちでいたこと、つまりストーリーが複数並列していることについては、大人になれば「そういうものである」と分かるわけでした。大人の世界は大変です。
主題歌が素晴らしい
ビックリマンの主題歌は、オープニング・エンディングともにタケカワユキヒデさん作曲の、「ザ・アニメ主題歌」というアニメ主題歌です。どっちも記憶に残りやすい非常に素晴らしい歌です。
老害としては、「アニメ主題歌はやはりアニメ主題歌らしいアニメ主題歌で無ければならない」の精神で「最近のアニメは商業主義に毒されて、なんでコナンがパラパラ踊ってるんだ」と怒りながら、「コナンがパラパラ踊ってたのももう半世紀前ですよおじいちゃん、もう昼飯食べたんだから寝なさい」と言われていきたいと思う所存です。

ヘラクライストやブラックゼウス・始祖ジュラなど、案外あっけない
アニメを見ていてびっくりしたのが、かなりの高い期待値をもって登場した敵味方のボスキャラが、思いのほかあっけなく退場していくことです。ヘラクライストやブラックゼウスなんかはあとで再登場するんじゃないかと思ってたら、再登場しませんでした。まあアニメ制作側がどう思っていても、進化したシールが出てこない限りどうしようもないんでしょうけど、ビックリです。ヘラクライストなんかは復活させて再活躍できそうだったのに、シールが売れなかったのかな。
中間、ダレているのはシール消化のためか
他方で、中盤、なかなか先に進まない回が続きました。これはリアルタイムで見ていたらまた違ったのかも知れないんですが、まとめてDVDで見てる側からすると、「よく分からんキャラとやり合ってないで早く次界へ行け」としか思えません。
まあ、これはおそらくシールの○弾にでてきている天使や悪魔たちを処理していかないといけないからなんでしょうね。全体的なバランスはもうちょっとなんとかならなかったのかな、と思ったりもします。ただ、これは今のアニメを後から一斉に見直しても感じるところかもしれないな。そもそもあまりアニメ見ないんだけど。
アリババの扱いはあれでいいのか
そして、今回ビックリマンを見直してビックリしたのはアリババ。自分の中では、アリババは何かに飲み込まれて敵になって終わってました。まあ流石に子供向けアニメでアリババを殺すことも無いだろうな、と思いつつ、じゃあどうなったのかは全く知りませんでした。
今回見ると、アリババが思いのほかあっさりとこちら側に復帰していて、この「あっさり」の間に自分がビックリマンを見るのをやめたのか、それとも見たのを忘れていたのか、そのあたりの記憶もはっきりしないのですが、いずれにしてもアリババが戻ってきたことを知れたのはよかったです。
そのアリババ。再度離脱するわけです。なんでアリババばっかりこういう扱いになるのか、制作陣が色々と思い入れがあるのだろうな。
そうして再離脱したアリババ。最後は戻ってきてほかの神帝ヘッドたちと運命をともにするのでありますが、それにしたって最後にちょろっと戻ってきて死んでしまうってのはなんというかもうちょっとなんとかできなかったのか、と思うところです。「死ぬのは怖くない」発言をさせるために不幸を繰り返させたのだろうか。あの発言は緊迫した場面で思わず笑ってしまいました。
いやまあ、最終回それ自体、もうちょっとなんとかできなかったのかと思うんだけど。
たっくんが案外後ろのキャラ
ビックリマンのお守りキャラで記憶に強く残っているのがたっくんです。なぜかというと、私の友人の弟にたかしくんという子がおりまして、「たっくん」と呼ばれていました。そのため、お守りキャラのたっくんというのは、非常に印象に強く残っているのです。
びっくりしたのは、このたっくん、もっと序盤のキャラかと思ったら中〜終盤に出てきたことです。そうか、この時代までシール自体は集めてたんだなあ、と認識できたのでした。
麻雀使ったキャラなど、よく出せたな
ビックリマンというのは、ロッテがどう考えていたかはさておき、子供向けのシリーズでした。アニメの展開なんかはまさに子供向けです。
そのアニメシリーズで、麻雀をモチーフにしたキャラとか、よくぞ出してきたものです。時代だなあ、と思ってしまったんだけれど、もしかして今の世の中でも結構出てくるんですかね?もちろん、麻雀それ自体はフラットな知的ゲームで、賭けさえしなければゲームに罪はないのだけど。
最後が唐突すぎる
あちこちで言い古されていることですが、でも言わないわけにはいきません。1年やってきて、いきなり最後に神帝全滅エンドとは。しかも、特に最期の言葉もなく、あんなにあっさりと死んでしまうとは。
そして、ロココ様があっさり受け入れすぎじゃ無いでしょうか。アリババが1人死んだときの全体的な沈痛ムードにくらべて、皆さん前向きすぎじゃ無いでしょうか。
いやあ、本当にびっくりしました。ボーッとしてたらあの結果ですからね。最終回、油断も隙もあったもんじゃありません。

そんなこんなで、個人的には中だるみを感じてしまったので、全部見通すのは正直なところ若干きつかったのですが、それでもストレートな子供向けアニメ(最終回除く)で、なにより長年の疑問やもやもやがいくつか解消されたのでよかったです。
本当に、便利な時代になったものです。