ヤナノサンサク
4.柳井散策
4.1 菅原神社
柳井市街地に入りました。ここからは通常の観光旅行です。
まずは菅原神社。
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外観 |
脇には延命地蔵尊 |
御由緒 |
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神門 |
神門の彫刻は精緻さよりもコミカルさを重視 |
拝殿 |
天神様なので当然牛がいるわけですが、神馬もいました。こちらは初代が昭和12年建立で、大東亜戦争に徴用、現在立っているのが2代目神馬、ということのようです。つまり、柳井競馬は無関係。
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神馬 |
献主さんのお名前と、想い |
神牛 |
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遅筆塚 |
ソテツ |
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4.2 誓光寺
続いて、誓光寺。特に面白いものはなく(ないのがあたりまえ)、普通の浄土真宗のお寺です。親鸞聖人のご幼少の像があるのが特徴ですが、別に乗馬してるとかバイクに乗ってるとかいうこともなく、競馬・オートの香りはしません。あれ、そもそも浄土真宗って賭博OKなんだろうか。肉食妻帯はOKだから賭博もOKだったりしないかな。
4.3 湘江庵
柳井の地名の発祥の地、湘江庵。ここに来ると観光旅行をしてる感が出ますね。
こちらは曹洞宗。仏教とギャンブルというと、以前奈良の西大寺でJRAのレーシングカレンダーを見たのを思い出します。「退廃した奈良の律宗などと一緒にするな。こちとら鎌倉新仏教じゃ」と言われるとぐうの音も出ないのですが、仏教一般とギャンブルの相性は悪くないのかもしれません。まあ、散々競馬場内に馬頭観音を設置しておいて今さら賭博反対とか言われてもみんな困ってしまいそうですが。
それはそれとして、湘江庵には虚空菩薩像が鎮座しておられます。この虚空菩薩像、日本三体虚空菩薩の1つだとか。こちらの解説によると、残り2体は
福島県河沼郡 柳津町の福満虚空蔵
宮城県本吉郡津山町柳津の福智満虚空蔵
とのこと。ここは柳井津ですから、3体とも柳と井戸のある港に鎮座しているようです。虚空菩薩と港と柳、なにか関係があるのでしょうか。まあ日本のどこにも井戸はあるだろうからこれはさておくとしても、柳との関係なんかはどうなっているのでしょう。
というか、こんなところに唐突に「日本三体虚空菩薩」といわれて納得するほど私は素直ではありません。検索しました。
すると、案の定というかなんというか。色々出てきます。
検索結果の順序はいわゆる「おま環」である可能性は否定しませんが、とりあえず「日本三体虚空菩薩」でGoogle検索したところ一番上に出てきたのは茨城県東海村の村松虚空蔵尊。をい、いきなり解説にない奴が出てきたぞ。
この村松虚空尊像のページでは、「日本国内には、名高い虚空蔵菩薩が三体あり、伊勢の朝熊虚空蔵尊、会津の柳津虚空蔵尊とともに、村松虚空蔵尊もそのひとつです。」とされております。
福島県河沼郡の福光虚空蔵がここにいう「会津の柳津虚空蔵尊」だと思われますが、伊勢なんて聞いてないぞ。
続いて、Wikipediaの「虚空蔵菩薩」では、「日本三大虚空蔵菩薩」として、
福島県 円蔵寺 福満虚空蔵菩薩
千葉県 清澄寺 能満虚空蔵菩薩
茨城県 日高寺 大満虚空蔵菩薩
の3体が挙がっています。
そもそも「三大虚空蔵菩薩」というのは大きさの問題なのか偉大さの問題なのか、三体虚空菩薩像と何が違うのか、というところから議論が出てきそうですが、それは一旦忘れます。
この茨城日高寺が上記村松虚空尊像、円蔵寺が会津ですね。もう1体、千葉の清澄寺が登場しました。
色々見ていると、とりあえず会津の円蔵寺柳津虚空蔵が入るのはほぼ間違いないところで、のこり2体を様々な虚空蔵菩薩様が争っているということかと思います。菩薩様が争うのではなく、争っているのは醜い人間どもであって、そんな醜い争いから解脱することこそが仏の教えである、と言われたらぐうの音も出ません。
ちなみに、私がこうしてぐだぐだと書き散らすまでもなく、このような調査をされた方がおられます。こちらのRとさかな 会津暮らしさんの、日本三虚空蔵菩薩ってどこだか調べてみました、まとめを参照。
これを見て分かることは、こちらの方が調査した限り、ここ柳井湘江庵の虚空蔵菩薩は全く登場しないということであります。
というわけで、ひとまずの結論としては、柳井の虚空蔵菩薩は非常に控えめな菩薩様であり、「自分こそが日本三体虚空菩薩だ」などと前に出てアピールすることはない、というあたりでしょうか。
ちなみに、日本すきま漫遊記さんのこのあたりの旅行記はさすがのクオリティ。勉強になります。
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山門 |
山門脇の石仏 |
地名「柳井」の由来 |
湘江庵の虚空蔵尊 |
本堂 |
境内 |
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観音堂 |
虚空尊像は向かって左です |
あらためて解説
「三体」と「三大」が混じります |
お地蔵様おまつりのお勧めと水子地蔵 |
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地名発祥の「蛯ニ井戸」 |
井戸 |
五代目柳の木 |
4.4 国木田独歩旧宅
国木田独歩の旧宅があるというので寄ってみます。国木田独歩と聞いて、名前はもちろん知っておりますが、作品を読んだことがないどころか、「代表作を答えよ」と言われてもなにも想い浮かないレベルです。そんな関心度のくせに何を思って国木田独歩の旧宅に行くのかと問われると、まあ般若心経以外のお経を読んだことがないのにお寺に行くんだから別にそれと似たようなもんだろう、と強弁しておくことにします。
なお、作品を何1つ知らない私でも国木田独歩のことを知っているのは、国木田独歩という名前が独特であるからにほかならないわけでして、作家の名前というのは重要であることが分かりますね。
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簡単な庭ですが、とても綺麗です |
観覧案内 |
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簡単な解説 |
独歩の碑 |
4.5 光台寺
続いて、龍宮門が印象的な光台寺。何を求めてこのお寺に行ったのかは分かりませんが、とりあえず中には入れなかったので柳井競馬に関する何かは発見できておりません。
競馬(あるいはオート)で大儲けした人が竜宮城に行くような気分で竜宮門を建てた、というような感動的なストーリーがあればいいのですが、10000%そんなことはあり得ないだろうしな。
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盛大にピンボケ |
竜宮門
中には入れず |
脇にあったいぬいとみこさんの
「光の消えた日」の文学碑 |
ここらへんで、馬頭観音などを探す旅を諦めたようです。
4.6 白壁の町並み
観光客的なメインストリートは、白壁の町並みとなります。
ぶっちゃけ、この手の町並みは日本中にあるので、知識のない私にはイマイチ特徴が分かりません。パドックで馬を見て「全部同じ馬に見える」と言ってるようなもんなのは分かりますが、やはり興味関心がないとどうしてもそうなってしまうのであります。
なお、金魚ちょうちんは「全国民芸品番付でも上位にランクされています」とのことなのですが、あいにく私のGoogleで「全国民芸品番付」で検索しても、出てくるのは柳井の金魚ちょうちんの解説ばかりです。柳井市におかれましては、全国民芸品番付をきちんと公開して、「うちの民芸品は○○より上で○位!」とちゃんと具体的に発表した方がいいと思います。
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町並み。金魚ちょうちんが軒先に並びます |
伝統的建物群保存地区 |
町並みの地図 |
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柳井市町並み資料館
旧周防銀行本店とのことです |
白壁の町並み |
金魚ちょうちん |
4.7 空気椅子の像
柳井駅へ向かいます。駅前には、オブジェ時計台「金魚ちょうちん」がありました。
そして、その脇には空気椅子の像。なんだなんだ。今時空気椅子とは。いや、像が造られたのは昭和うさぎ跳び時代だろうからいいのか。
検索したところ、この銅像は「空気椅子をする女性」ではなく「いざない」という名前の像のようです。こちらのサイトによると、伊藤釣さんの作とのこと。伊藤釣さんのお名前で検索したところ、釣と書いて「ひとし」と読むことが発覚しました。的場均の「均」に似てるからか、と思ったんですが、均と釣は似てるだけで全く共通点がなかった。
駅近くのコンビニにて、原田侑子さんのポスターが貼られておりました。原田さんは2010年(なんとこれを書いている2025年からみたら15年も前。訪問した2017年から見たら7年前)に岩国にTamKoreを聞きに行った際、オープニングアクトをやられていた方でして、旅行先のテンションでCDを買ったのでした。長らくCDを聞いてなかったな。どこかにあるはずなのだけれど、どこにやったかな……。
とにもかくにも、元気に音楽活動を続けておられるようで何よりです。何様なんでしょうかね、私は。
電車で防府へ向かいます。写真が残っているということは、おそらくスーパーホテルに泊まったんだと思います。何も記憶にありません。
明日は防府モーニング。
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