オカノシモツイ

5 下津井城

 風の道から外れて、下津井城へと向かいます。道路には案内も出ているので、迷うことはありません。下津井城のある瀬戸大橋架橋記念公園の駐車場まで、若干のぼりますが、これもアラフォーメタボで十分登れる坂道でした。

 駐車場からは鷲羽山ハイランドが見えており、風に乗って楽しそうな声まで聞こえてきます。鷲羽山ハイランドはスカイサイクルの怖さで有名な遊園地で、いつかどこかで行ってみたいという思いはありますが、残念ながらその下にある児島競艇場の方が遊園地としての魅力に勝っており、なかなか足が向かないのであります……。
 鷲羽山ハイランドに向かって左側にある謎のタワーは、ラ・レインボータワーというタワーのようで、こちらも廃墟となったホテル、ラ・レインボーの併設のタワーのようです。こちらの廃墟地図サイトによると、今も尚不法侵入者が出ているようですね……。同サイトの記載によれば、「世界一の高さを誇る回転式展望塔」だったようです。すごいっすね。
不法侵入であることを堂々と書いて入っているサイトがあったり、その他廃墟マニアさんが堂々と侵入していて、怖い世界を覗いてしまったことにちょっとした恐ろしさもある)


 そんなこんなで、下津井城へと向かっていきます。ネットを検索して訪問者のサイトをいくつか(こちらこちらこちらこちら)拝見すると、やはりこの手の山城には冬場に行った方がいいな、と思わされるのでした。まあ、このあたりは巡り合わせだから仕方がない。
 登城路は、とりあえずしっかり整備されているので安心感があります。今はともかく、瀬戸大橋が架かった当初は観光客呼び込みに気合いが入っていたのでしょうね。それでいて、下津井城が破壊されずに残ったのですから、凄い凄い。文化財保護課の誰かが頑張ったのだろうか。

電柱にも下津井城の文字 この上には何があったんだろう こんな道を進みます

5.1 西の丸下馬場跡

 まずは西の丸の下にある、馬場跡です。馬場跡といっても、見所は馬場部分ではなく、西の丸の石垣と、破却された石垣の石の様子であります。兵どもが夢の跡、感が出ていていいですね。冬に訪れると、草がここまで伸びていないので、もっと石があらわになっているようですが、まあ夏場は夏場でこれもまたよし。これだけ草に浸食されていると、石垣が崩れるんじゃないかと心配にはなりますが。

馬場跡
公園らしく、四阿があります
西の丸下石垣北側の様子 少し回ってさらに西側
草が多くて状況不明です
馬場跡
平坦で、思ったより広い
石垣と石をアップで

5.2 西の丸

 そして、西の丸へと向かいます。ふと見ると、石仏があり、下には「二十四番」の文字があります。おそらくは、西国33ヵ所の写しではないかと思われますが、お寺の名前が書かれてなかったのでもしかしたら四国88カ所かもしれません。パッと検索しても、特段の解説も見つかりませんでした。それとは別に、児島八十八カ所、という霊場もあるようですね。

西の丸虎口 石仏。二十四番

 さあ、それで西の丸に入ります。

まずはぐるっと 虎口を振り返る

 本丸方向への土橋が気になるところですが、とりあえず西の丸をグルグル。
 まずは、西の丸の南西部へ。非常に見晴らしがよい場所で、ここなら物見櫓の1つでもあってよさそうな場所です。大きな石がゴロゴロしてるので、何かあったのかもしれません。

西方向を見る 北西方向は高くなってます 南西方向 南西方向からの眺め
瀬戸内海が良く見えます。絶景絶景
南西の櫓台?からぐるっとひとまわり

 そこから、ちょっと高いところに上がります。ここにも石仏。

二十六番 西の丸を西から東に見る 櫓台? ここにも石垣っぽいものがあるのが分かる
冬場ならもうちょっと分かったかな
石垣の上のスペース
上のスペースから南西の櫓台方向 上のスペースから、瀬戸内海をぐるっと見回す
ここにも櫓が立ってたと思うので、櫓の上から見下ろせば見晴らしはいいはず

5.3 土橋

 下津井城の見所の1つとして知られているのが、西の丸から本丸方向への土橋です。というよりも、ここの堀切が見所として知られているはずですが、当時はそんなことも知らずに、土橋だけ撮って満足してました。まあ、写真を見直しても、夏場の藪で堀切はよく分からなくなってますね……。

土橋
本丸方向を見る 土橋から南 西の丸 土橋から北

5.4 二の丸西側・石垣

 さて、土橋を渡ると二の丸の西側にあたるスペースに出ます。現地案内を見ても、この曲輪に何か名前がついていたわけでは無さそうです。

ただ、先ほどの西の丸と比べても非常にしっかりと整地された場所になっており、また右手を見ると下に降りる道も見えるので、土橋にしても下に降りる道にしても、ここはここで本丸下の防御を固めるための場所だったんだろうなあ。

正面を向く。広々としたスペースです 二十三番 石垣側から土橋側を見る

 下への道は、石垣に向かって右側、つまり土橋に向かって左側、二十三番の石仏の裏手あたりにあります。これが大手筋、ってことでいいのかな?(注:これを書いている時点で訪問から2年半経っていて完全に記憶が飛んでましたが、あとで判明します。結論だけ書くと、これは大手筋ではありません)
 道を少し降りましたが、ここには野面積みっぽい石垣がありますが、その先の石垣はそれなりにボロボロになっているので、破城の際に登城路の石垣を破壊したのかもしれないな。

石仏裏、下への道の方向を見る
石仏の脇にも石垣が見えますね
下への道の虎口まわり
下への道 右手の石垣 下への道を少し進む

 下への道から引き返して、石垣を眺めながら上にのぼります。石垣に向かって左側をまわってのぼる感じです。

あらためて石垣を見る 近づく 右の石垣。非常にしっかりと積まれています。その奥まで石垣があります
近くから石垣を見る 左を回ります 石垣を見上げる
よく分からない壊され方をしてますね
まわりながら、下を見下ろします

5.5 二の丸西側の上段(多門櫓台?)

 下から左側をぐるっと回って上にあがると、そこにはいかにもかつて多門櫓がありました、と言いたげなスペースが登場します。

多門櫓?の土台石垣 二十二番。ここのお賽銭はいつからあるのだろう 櫓台

 そして、例によって例のごとく、櫓台に上ります。馬鹿と煙は高いところに上るのです。

櫓台の奥(南方向) 手前(北方向) 櫓台からさっきうろついた二の丸西側下段〜土橋方向を見る 櫓台から二の丸上段方向を見る

 そして、お馬鹿NPは、高いところに登って満足して、この二の丸西側の上段曲輪をしっかり見ること無く、本丸へと向かったのでありました。

5.6 本丸

 さあ、階段を上って本丸です。本丸まで真っ直ぐなので、さっき勝手に「二の丸西側の上段」とか書いたところにはきっと色々あって、一直線に本丸に登れないような仕掛けがあったのでしょう。というか、二の丸の西側から櫓台の左側をぐるっと回って二の丸の上段に到達できるような道は無かったんだろうな。おそらく、大手道?から二の丸西側にはいったら、本丸の南側をぐるっと回って東側から本丸に入る形だったのではないでしょうか。
 ここから本丸に上がるための階段も一応ちょっと折れてはいるものの、これまでの土橋やなんやらの広さに比べてちょっと広く感じるので(測ってないので完全な勘違いの可能性あり)、敵が正面からのぼってくる想定じゃなさそうな気がします。

階段を上ります 階段を見下ろす

 そして、本丸に到着です。
 本丸はそれなりの広さで、平坦になっております。……天守台見逃しました。ここまできて天守台を見落とす馬鹿がいるのか、という感じですが、だって藪の中に隠れてるんだもん、と言い訳するほかないのであります。

本丸に到達です 本丸北西側から南方向をぐるっと 北から南を見る
城趾碑 南側から北方向をぐるっと 南側から海の方角を見る
……木に邪魔されてなにも見えない
下を見下ろす
下は二の丸の
腰曲輪のような感じのはずですが
何も見えない……
本丸下段への道

5.7 本丸下段

 天守台の存在に気付かなかったお馬鹿NPは、本丸に別れを告げて階段を降りていきます。
 途中、ちょっとしたスペースがあります。とりあえず本丸下段と、知った口で名前をつけておきます。なんとなく、ここに番所か櫓門かなにかがあってもおかしくないような場所ですね。

降ります 下段が見えてきた 本丸下段の様子 さらに下へ 上を振り返る

 本丸を攻略し終えたところで(天守台をスルーしたエラーはさておき)、一旦ページを分けます。後半へ続く。


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