Conwy城登城記その2〜Wall Walk〜Inner Ward

5 Wall Walkへ

 さあ、上にのぼりました。屋根は全てなくなっているので、石の塔や壁がそびえ立っている姿は壮観です。
 当然昔は建物に屋根がついていたわけで、Great Hallを上から見下ろすなんて現代人の特権なのであります。

ぐるっと見回す
Kitchen Tower〜Stockhouse Tower〜Bakehouse Tower〜Great Hall
解説 Great Hallを見下ろす
ちょっと右にずれて
Kitchen Tower〜Stockhouse Tower〜Bakehouse Tower〜Prison Tower
もうちょっと右にずれて、Prison Towerに接近 Prison Tower

5.1 Prison Tower

 壁の上を歩いて行くと、まず現れるのがPrison Towerであります。Prisonとありますが、ガイドブックを見ても誰が閉じ込められていたのかはよく分かりませんでした。ただ、囚人を入れていたのは間違いなさそうな書きぶりですね。Wikipediaにもありますが、1530年代にはこの塔は‘dettors chambre’と呼ばれていたようであり、この“dettor”はdebtorの意味のようであります。
 城内の案内板によると、1階部にはなにか像があって、像の下部に4つの動物、剣先に金色のものがぶら下がっているとのことです。


Prison Towerへ Prison Towerの下部にはなにか像があるらしい Prison Towerへ 下を見下ろす
確かになにか像がある
(てっきり水溜まりかと思った)
正面
螺旋階段 上に出ました
南〜西をぐる〜っと見回す
羊がいる丘〜Afon Gyffin〜線路〜城壁〜South West Tower
東方向をぐるっと。線路とConwy Railway Bridgeへのトンネル、そしてRiver Conwy 東方向〜Bakehouse Tower
北方向
North West Tower〜Kitchen Tower〜Stockhouse Tower
Inner Ward方向 Great Hallを見下ろして、そこから上を見る

 下におりて、さきほどGreat Hallから見上げた木橋から、Prison Towerを覗き込んだようですね。
 なお、当時の私のメモに、
- statuteに降りていく道発見できず
というのがあったので、一応Statueを見に行こうとして失敗したようであります。

Prison Towerの前、Wall上からぐるっと
South West Tower〜North West Tower〜Kitchen Tower〜Stockhouse Tower〜Bakehouse Tower
Sculptureを見下ろす。剣先に王冠が載ってますね
木橋から西方向 木橋から東(Chamber)方向 木橋の上のArch

5.2 続Wall Walk〜Middle Gate

 Prison Towerに別れを告げて、さらに進みます。
 Middle Gateの上から、Outer Wardを見下ろします。ここからOuter Wardにいる敵を射落とす感じでしょうかね。屋根がどこにどうついてたのか、よく分かってないけど。

Prison Tower〜South West Tower〜North West Tower〜Kitchen Tower 解説
かつては壁の上にも
木戸があったようです
Outer Wardを見る Bakehouse Tower 東方向 King's Tower

5.3 続々Wall Walk〜東の壁の上からコンウィ吊り橋・Inner Wardを見下ろす

 特に名前が無さそうなので、東の壁の上、と名付けてしまいました。East BarbicanとInner Wardを区切る壁の上であります。King's Great ChamberとEast Wardの間にはガイドブック等を見る限り、大仕掛けの扉はなかったのかな?

Chapel Tower King's Tower

 ここから、Conwy Suspension Bridgeコンウィ吊り橋)を見下ろすことになりますが、その景色が壮観です。美しい。素晴らしい。
 このConwy Suspension Bridge、を挟むのが、向かって右が電車、左が車用の橋であります。さっき電車用の橋は見ましたね。何故か知らないけれど(音か風か置き石かのどれかの対策かな?)、電車用の吊り橋は周囲を囲われています(Tubular bridgeというらしい。日本語のWikipediaはないけれど、「管状橋」と訳されてます)。Wikipediaによると、 ”one of the first road suspension bridges in the world”であるとのことです。1822年に作られたというのですから、日本では文政5年。化政文化後半期ですね。この橋もイギリス指定建造物の1級に指定されているようです(さっきから見てたConwy Railway Bridgeも1級のようですね。今気付いた)。
 この橋をつくったのはThomas Telfordさん。どこかで見た名前だな、と思ったら、午前中見てきたポントカサルテ水道橋を作ったのもこの人でした。大活躍ですね。


 続いて、Inner Wardを見下ろします。
 Inner Wardは4区画に区切られていて向かって左(南側)にKing's KitchenとCellar、向かって右(北側)にもCellarがある感じです。日本で言うところの本丸にあたるのがInner Wardだと思うのですが、そこにあるのが蔵(Cellar)だらけ、というのも芸が無いですな。まあ、それを補完する、というか実際に使われていたのが、King's TowerとChapel Towerなのだろうと思います。

解説 真っ直ぐ正面 北側のCellar 壁が壊れてますが、左が通路、右がCellar
King's Tower 斜めに左前がBakehouse Tower Chapel Tower 手前がCellar
奥が通路
あらためてKing's Tower Chapel Towerへ

5.4 Chapel Tower

 まっすぐStockhouse Towerへと入ります。入ると出迎えてくれるのが綺麗なクリスマスツリーと暖炉。平和です。ガイドブックによると、1966年に塔の床と屋根が再建されたとのことであります。

暖炉とクリスマスツリー

 この塔にはさらに上部に監視用の小塔がついております。Wikipediaによると、この小塔はタレットTurret)と呼ばれているようです。この小塔をくっつけることで重さのバランスが崩れるため、建築技術が発達しないとこれをつくれないようであります。なるほどなー。
 ここから見るRiveer Conwyの下流側の景色がたまらないです。素晴らしい。

Chapel Towerを見下ろす 北西方向の街並み Riveer Conwy
下流側には船がたくさん
Conwy Bridges River Conwy上流側

 そして、城側を見下ろします。

King's Tower 南側の丘 Inner Wardを見下ろす〜Outer Ward方向 Stockhouse Tower

 あらためて、East Barbicanを見下ろします。

Conwy Bridges East Barbican King's Tower

5.5 再び壁の上

 Chapel Towerをそのまま下におりられたのかどうか、自分でも記憶にありませんが、とりあえず当時の私はWall Walkを続けたようです。

Chapel Tower Inner Ward King's Tower King's TowerとBakehouse Towerを結ぶ壁

 そして、再びMiddle Gateの上に戻ってきました。あらためて下を見下ろします。日本で言うところの二の丸と本丸の境界部。日本だと高低差が設けられていることが多いですが、ここは高さ的には同じなので、壁と堀で防御を固めることになります。井戸を含めて技巧的な構造になっており、大変興味深いです。

Great Hall〜Outer Ward〜Kitchen Tower
堀と井戸 Stockhouse Tower Bakehouse Tower Kitchen Tower

5.6 Chapel?

 このあと、私の写真はChapelっぽいものを捉えております。自分で撮ったくせに無責任ですが、このChapelっぽいものがどこの塔にあったのかさっぱり記録も記憶もありません。いかにもChapelなうえに、Chapel Towerが色々復元修復されているようなのでChapel Towerの可能性が高いのかな?


6 East Barbican

 そんなわけで、久々に地上に舞い戻りました。
 先程来上から眺めていた、East Barbicanです。West Barbicanは外からの入城路があって外郭感満載でしたが、こっちは庭なのか曲輪なのかどっちなんだろう、という平和な空気感が漂います。ただ、Watergateへの階段があるので、役割的にはWestと変わらないのでしょう。いまいちこのWatergateがどういう水門?なのか分かってませんが。

East Barbican Conwy Bridges King's Tower〜城壁〜Chapel Tower
解説板
EnglishとWelshが両方並ぶと情報量が多い
Railway Bridgeの塔〜King's Tower Stairs to Watergateと解説されています
どこにどういうWatergateがあったでしょうかね?
そして、扉の下の石段がかなり急なことが分かります

7 Inner Ward

 そして、Inner Ward。
 ここはもう時間的に限界でして、かなり駈け足。もうちょっとInner WardとOuter Ward間のDrawbridge跡をじっくり見ておきたかったところです。
 King's Tower側のCellarもまったく見てませんね。このあたりはもし次回があったときのためのお楽しみ、ということにしておきたいと思います。

East Barbicanへの扉跡
壁際に小さく
道がつくられております
見上げる
Chapel Tower(北)側 King's Towerを見上げる
西側(Outer Ward方向) Inner Wardから東方向を見る Stockhouse Towerを見上げる
Bakehouse Towerへの通路とMiddle Gate Bakehouse Towerへの通路 Middle Gateを抜けて
Outer Wardを見る
井戸 井戸の奥、Outer WardとInner Wardを区切る堀の様子
Outer WardからInner Ward方向
Outer・Inner Ward間にはDrawbridgeがあったようです
Outer Wardをぐるっと見回す

 そんなこんなで、時間切れ。非常に技巧的なお城で、もうちょっと時間をかけてゆっくりと見たかったところですが、冬のWalesで雨に降られること無く城を見られただけ幸せだったと思うのがよいのではないかと思います。
 Conwy城は姫路城と連携していることでも知られておりますが、ほんとうにどちらも素晴らしい城だと思います。


Conwy城入城Conwy Town Wall

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