アワノカズラ

 2日目です。公共交通機関でかずら橋に乗り込みます。コロナ禍で色々と減便されているかもしれないのが怖いですが、文明の利器である乗換案内を駆使して、また大歩危駅からのバスはバス会社の時刻表と運航情報と睨めっこして、ほぼ完璧な旅程を作り上げました。

 6:08 徳島発 → 8:08 阿波池田乗換 8:12 → 8:39 大歩危着
 8:58 大歩危バス停 → 9:04 平家屋敷 10:02 → 10:47 かずら橋夢舞台着
 13:10 かずら橋 → 13:18 秘境の湯 14:37 → 14:57 大歩危峡・大歩危観光船
 18:03 大歩危峡 → 18:30 三好橋 → 白地城 → 19:50 阿波池田 → 20:23 穴吹

 終盤はちょっと怪しいところがありますが、かずら橋の滞在時間が2時間でいけるならば、とりあえずのお上りさんの観光としてはこれでほぼ完璧といえるのではないでしょうか。

 そんな旅程の最大の問題は、6時8分の電車に乗ることができるか、もっというと、それに向けて早起きできるか、というところに尽きます。ここが最大の難関。

5 倒木!!

 その難関、なんとか突破しました。やればできる。かならずできる。
 とりあえず、地下のコインロッカーに重めの荷物を突っ込んで、出発です。

パン屋すら閉まっている6時前の徳島駅 早朝の徳島駅 アンパンマン

 さて、電車に乗ってしまえばこっちのもんです。終点阿波池田で乗り換えればOKという簡単なお仕事。
 車窓から見える吉野川が美しい。早起きした甲斐があるってもんです。

電車内 車窓から見える吉野川

 ところが。入念に準備した旅行が上手くいくはずがありません。
 倒木で運転見合わせ!!


 中央線慣れしている人間としては、人身事故で電車が止まるのは分かるのですが、まさか倒木とは……。
 電車は若干遅れて7時25分ころに穴吹に停車。穴吹に行くのは今晩であって、こんな朝っぱらから穴吹になんて用はない。いったいこれからどうするか。というか、電車はいつ運転再開するのか。乗客は皆穴吹で待ちぼうけを食らいます。
 翌日に予定していた日程をこっちに寄せるか、ただ、明日かずら橋に行って飛行機に間に合う時間に帰ってくるのは簡単ではない。というか、それこそやらかしそうな気がする。……などと、のんびり読書しながら考えておりました。まあ、こんな無責任な観光客よりも、部活でなにか試合でもありそうな学生さんの方が死活問題ですよね……。

線路を渡るところから撮影 乗ってきた電車は
徳島行きになって
出て行きました
徳島に向かう特急剣山 さらば穴吹 混雑状況 穴吹駅構内


 そんなこんなで、時間だけは経過していったわけですが、8時30分頃に、代替バスが到着!!
 バスは我々を阿波池田駅まで連れて行ってくれるようです。ありがたやありがたや。
 それにしても、地理勘がないので、穴吹がいったいどこにあって、そこから池田に向かうのがどれくらい大変なのかがさっぱり分かりません。慣れない場所でこういう状態になると、まさにまな板の上の鯉状態です。これ、日本で日本語で起きてる事象だからいいんですが、海外でよく分からない言語でこんな状態になってたら大パニックになっただろうなあ。

臨時バス バスから見る吉野川 池田の商店街 ありがとうございました

6.1 阿波池田から大歩危へ

 いったいどこからバスを呼んできたのかは分かりませんが、バスは8時35分ころに穴吹を出発、9時10分頃に池田に着きました。
 阿波池田からは9時24分発の特急しまんとで大歩危に到達できます。なお、これを書いている2022年7月上旬、夏樹静子氏の短編集「アリバイの彼方に」を読んでるために、アリバイ工作のごとく電車の時間に注目してしまうのであります。

阿波池田駅 これに乗ります 駅構内 四国のへそは
四国中央市では無く
阿波池田なのであります
祖谷渓観光の拠点池田市 特急券購入 阿波池田駅 ホームからの景色

 特急しまんとに乗り込み、大歩危へと向かいます。結果的に、1時間ちょっとの遅れで済んでおります。このペースならば9時56分発のバスに乗れそうなので、平家屋敷をすっ飛ばせば元の予定に戻ることができます。素早くバスを手配していただいたJR四国に感謝であります。
 この先の予定を組み直せたので一安心。電車から大歩危峡を見下ろす余裕ができました。


6.2 大歩危駅

 大歩危駅には時間通りに到着。観光客向けの駅なだけあって、駅構内にギミックが多いです。本来ならばゆっくり見ていきたいところなのですが、バスの時間があるのでのんびりできません。ここで乗り遅れると大惨事だ。

大歩危駅 かずら橋はここで下車 ホーム さらばしまんと、ありがとうしまんと かずら橋
駅まで来て「車で20分」とか言われても困る
屋根に大きく「大歩危駅」の文字があります 児啼爺
「子泣き」ではないか
駅構内 駅バス停

6.3 橋から見下ろす大歩危渓谷

 大歩危駅バス停でバスに乗ってもよかったんですが、橋から大歩危渓谷を見下ろしたかったので、時間を気にしつつ大歩危橋バス停へと向かいます。
 大歩危駅前からぐんぐんと坂があるのですが、そこにある土産物店がいい感じでした。こちらもコロナ禍で売上が壊滅状態なのではないかと思いますが、こういう雰囲気のあるお土産物やさんには頑張って貰いたいです。なお、頑張って貰いたいなら何か買ったのか、と言われると黙らざるを得ません。

大歩危駅 坂の中腹に、味のある歩危マート 駐車注意 大歩危橋 徳島へ100キロ
橋の様子 大歩危駅を見下ろす 駅から左に視線を移す 橋の真ん中から大歩危駅
下流方向 上流方向 下を見下ろす

 橋から見下ろす大歩危渓谷を堪能して、大歩危橋バス停からバスに乗ります。なんとかバスに間に合い、これで当初予定から1時間遅れで進めることが確定しました。いやーよかったよかった。

大歩危橋のスペック さらば大歩危橋 バス停とバスの時刻表 無事バスに乗りました 車窓から

7.1 かずら橋夢舞台

 かずら橋夢舞台のバス停に到着です。目の前には、ガラス張りの場違いな建物が。どうも、これはかずら橋夢舞台という巨大な土産物店で、ここを通ってかずら橋に行くシステムになっているようです。

 とりあえず、ひねくれ者なのですんなり中には入らず、その脇からの風景を見ます。

釣れてきてくれたバス 駐車場 夢舞台 中に入らなくても
かずら橋に到達できます
山の中の美しい風景

 そして、夢舞台の店内へ。
 昼食は後回し、お土産も今買っても荷物になるので後回し。
 その代わり、といっていいのか分かりませんが、かずら橋に関する解説コーナーがあったのでそこはしっかり眺めていきます。もっとも、眺めるだけなのでまったく頭に入ってこないわけですが……。

中の様子 顔出し 祖谷のかずら橋
ストーリー館
右から左に進む2枚の写真をどう並べるのが
正解なのか迷いましたが、とりあえず写真自体は
左から右に進みます
人の手と自然の恵みで作る橋(575・字余り)
かずら橋の各部紹介 みの 祖谷の粉挽き唄
天空の村かかしの里 かずらを焼く さな木を編む タカキビ

 たしか駅でゲットしたパンフレットですが、置き場がないのでここに置いておきます。例によって縦書きのものを左から右に並べていくことになるので、我ながら違和感があるけれど、まあ画像ファイルで見るときはどっちみち別タブにするから関係ないのか。



7.2 かずら橋への道

 かずら橋夢舞台を抜ければすぐそこにかずら橋……とはいきません。暑い中、まだもう少し歩きます。

原風景 棚田跡の石垣 かずら 祖谷渓大橋を渡って
かずら橋へと向かいます

 祖谷渓大橋を渡って、川の反対側へと向かいます。かずら橋は一方通行なので、川の反対側からこっち側に向かって橋を渡ることになるのですね。そして、祖谷渓大橋を渡りながら川の上流を見ると……そこにはかの有名なかずら橋がありました。

祖谷渓大橋を渡ります ようこそ祖谷へ 祖谷の粉挽き節 美しい祖谷渓の景色 見下ろす
飛び込みたくなりますね
水遊びをしている皆様

8 かずら橋

 そして、ようやくやってきましたかずら橋。ここまで長い道のりでした。感慨もひとしおです。

かずら橋周辺案内図 安徳帝御殿医
堀川内記の屋敷案内
倒木のせいで今回はパスです
料金所への道 階段を降りると、いよいよかずら橋

 かずら橋の通行料は550円。ここまで来たんだからこれをケチってる場合じゃありません。今(2022年7月)調べたら錦帯橋の通行料は310円、日光神橋の通行料は310円でした。神橋が310円ならここの550円なんて安いもんです。どう考えても3年に1回架け替えてるこっちの方が手間暇かかってます。

料金 料金所 解説板 映画「村の写真集」
ロケーション記念

 みなさん順々に橋を渡りに行くわけですが、こちとらとりあえず橋がどうなってるのか気になって写真を撮っているので、完全に流れに棹さしております。ご迷惑をおかけして申し訳ありません……。
 そして、せっかく流れを邪魔して橋を見ても、さらに先ほどの夢舞台で説明を見ても、なんでこれで橋が頑丈に保たれるのか分かりません。そして、蒸したからってかずらの枝が変化自在に曲がるのも謎です。文系にはついて行けない世界であります。
 なお、現地ではかさ木、とり木、腕木の重要性を理解していなかったため、写真のフォーカスはそっちに行っておりません。こうやって写真を並べると、撮った人間が物事を理解しているかいないかが分かってしまうのであります。


 橋を渡って分かったこと。それは、

  案外怖くない

 ということであります。いやまあ、小さなお子様やお年寄りも渡る観光橋なので、おっさんとはいえ40代男性が渡るのにビクビクするようなレベルでは話にならんのかもしれませんが、もっと下が透け透けで、歩けばぎゅんぎゅんに揺れるのかと思ってました。渡ってる人も多いし(人が多いから怖くない、という面はある)。つまり、それだけがっしりとした橋なのであります。もちろん、強がってるけど、横のてどりを持たずに歩け、と言われたら多分怖くて泣いちゃいます。
 とはいえ、何が怖いって、もちろん小物を落っことしそうになって怖いです。この場合の小物は携帯電話です。私は1人者のコンデジ族だからいいんだけど(とはいえ、一応スマホ取り出してセルフィー撮ったりして若ぶってみた)、友人や家族と来ていてスマホで自撮りとかしてると、何かの拍子に落っことしたりしないのでしょうか。

 あと、よく見たら鉄で補強されてるように見えるんだけれど、もしかしてこれって鉄っぽく見えるかずらなんでしょうか??

橋へ! なんか鉄っぽいのありません?? 26.5cmの私の足とのサイズ感

祖谷渓大橋が見える

 のんびり写真撮りながら渡ってたので、橋のまわりに10分前後いました。コロナ禍でなければもっと混雑していて、それどころじゃなかったかもしれません。ある意味タイミングがよかったかもな。

9.1 蔓橋地蔵尊・蔓橋剣神社

 かずら橋を出ると、目の前にお地蔵さんがおりました。皆さんスルーしていましたが、私はこういうのが大好きなのでちょっと寄り道。くまもんのワンカップのインパクトが凄いですね。


9.2 琵琶の滝

 続いて、琵琶の滝。平家の落人が滝の下で琵琶を奏でつつ慰め合った、という伝説があるようです。滝の下だと音がうるさくて琵琶を奏でるのに不便なのではないか、と思ったりもしますが、滝の音があるから琵琶を奏でても落ち武者狩りにばれなくてよかったのかな??

 伝説はさておき、夏の暑いさなか、日陰でマイナスイオンたっぷりな滝を見るというのは、なんとも気持ちいいものです。

解説 イマイチ滝の上手い撮り方が分からず、いくつか撮って見た図 水は下に流れていきます 名勝琵琶の滝
メイショウなのか
ビワなのか
はっきりしない、
オースミシャダイ的な感じです

9.3 吉野川で水遊び

 琵琶の滝から落ちてきた水は、そのまま吉野川に流れ込みます。このあたりはそれなりに吉野川の上流域にあたるんじゃないかとおもいますが、平坦な地域のため、流れがゆったりしていて、広々とした川辺となっております。暑い夏にこんな水辺があるんだから、みなさん楽しまないわけがありません。なんというかですね、子連れのかずら橋観光のハイライトはここなんでしょうね。ここで一家で川遊びってのはなんともいい光景です。何故かは分からないのですが、「正しき日本の夏」という雰囲気があります。
 なお、私は、というともちろん初老おじさんなので水遊びなんてしません(このあとに温泉が控えております)。ただ、このかわべりまで降りていく際、失敗すると琵琶の滝から流れ込んできた水にどっぷりとつかってしまうことになるわけでして、かずら橋なんかよりもよっぽどこっちの方がスリルがあります。

琵琶の滝から吉野川へ 川の様子 ここを降りていく
運動音痴の私から見たらビクビクです
見上げる

 かずら橋というのは、橋を渡った後の水遊びまでをも含めて、一家で楽しめる場所であるというのが分かったのが今回の収穫でありました。山奥にあるテーマパーク、それがかずら橋なのであります。

9.4 祖谷そば

 私個人は水遊びをしていないのですが、とりあえず早起きしてここまでやってきて、それなりに疲れたので、ここで昼食です。
 かずら橋名物といえば、なんといっても祖谷そば。いくつかお店がありましたが、とりあえずいこい食堂というお店に入ってみました。手打ちそばということで、店によって違いはあるのでしょうが、どうせ味音痴なので分かりません。大事なことは、ここで祖谷そばを食べたという経験なのであります。関係各所で案内されているとおり、太く短いそばで、非常に特徴的。これなら私にも他のそばとの違いが分かります。
 そして、祖谷そばと合わせてでこまわしという串焼きも購入。ジャガイモ・豆腐・こんにゃくがならんだ串です。徳島の郷土料理として、農水省のホームページにも載っております。阿波人形浄瑠璃の「木偶人形」が頭を回す姿に似ていることが名前の由来とか。そう聞くと、郷土料理感が強まっていいですね。

いこい食堂 メニュー でこまわし 祖谷そば 店内の様子

 ついでにここで鮎も食べていこうかとも思ったんですが、ここに来る途中のお店でも鮎が売られていたので、そっちで買い食いすることにしました。旅先での鮎と言ったらやはり買い食い立ち食いです。そして、立ち食いして遠くに行きすぎると串の行き場に困るところまでがワンセット。


9.5 かずら橋バス停

 行きはかずら橋夢舞台のバス停で降りましたが、帰りはかずら橋のバス停へと向かいます。どうも夢舞台はバイパスの先に新しくできた施設らしく(まあ見るからに新しい)、元々のかずら橋のバス停は川の対岸、元々の県道32号沿いにあるようです。
 そして、この県道32号沿いが、「古くからある観光地」感満載で、なんともいい味を出しております。

 祖谷宝物館は閉館しているのは分かるのですが、ネットで検索してもいつ閉館したのか、情報が見つかりません。廃墟マニアの心をくすぐらないなにかがあるのでしょうか。
 そしてももう1つ気になった看板が、「天国地獄洞窟めぐり」。いかにも昭和の観光地にありそうなアトラクションですが、これこそ廃墟マニア・B級スポットマニアが集結しそうなスポットなのに、情報が少ない。とりあえず4Travelでそれっぽい旅行記を発見。また、他にもいくつかブログ発見(ここここ)。秘境の中の怪しい観光スポットがひっそりと消えていくのは、秘境館を際立たせていい感じであります。

祖谷宝物館 天国地獄洞窟巡り 川を見下ろす
対岸の夢舞台 そこから山を見上げる バス停まわり

10 秘境の湯

 かずら橋で流した汗を流すため、秘境の湯に向かいます。やはり日本の秘境といったら温泉です。
 ここ秘境の湯は、場所だけ見ると大歩危駅から奥まった場所にある、秘境的な場所なのですが、温泉ホテルは大きく、どこかの会社が気合いを入れて資本投入したことが分かります。

バス停 浴場棟 入口 コロナ禍で大変です 入口 注意書き
薪で沸かしています ホテル棟 竣工記念碑
歴代村長が自己アピール目的もあってつくったのかな
パンフレット

 秘境の湯の滞在時間も予定に納めて、大歩危に戻ります。

徳島2020

勝瑞城かずら橋大歩危・妖怪屋敷白地城・大西池田城脇町脇城


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