アワノショウズイ

1 Awa come〜徳島へ

 新型コロナウィルスの影響で日本中が閉塞モードになっていた2020年。某四国会も、このまま閉店休業すべきか、それともやるべきか……。幹事たる私としても非常に悩ましいところでした。なんせ、某四国会は第1回を前年にやったばかり。ここで休会すると、今後2度と開催されなくなる可能性があります。ただ、東京者が音頭を取ってやろうと言ったところで、地方ではゴミ以下の扱いを受ける恐れもあります。なんせ、某四国会のメンバーは多種多様、私のようなプー太郎とは異なり、皆様しっかりとしたお仕事を持っておられるのです。
 そんなビクビクの空気感のなか、阿波踊りの国徳島へと向かったのでした。

モノルン 浜松町 モノレール 欠航相次ぐ本日の予定

 阿波踊りの国徳島、と書きましたが、2020年はまさかの阿波踊り中止。阿波踊りを中止せざるを得ないような厳戒態勢の中で、雑菌東京人は果たして受け入れられるのか。機内で突然上からアルコールスプレーでもぶっかけられるのではないか。などとビクビクしてましたが、とりあえず到着。

 そんなゴミ以下の雑菌東京人を、徳島の方(以下「Tさん」といいます。)に迎え入れていただきました。ありがたい限りです。
 Tさんの車に乗せていただき、Tさんのお知り合いがやられているというお店へ。レストラン 阿波の幸『和美彩美』です。簡単なドライブイン的な場所ですが、四国はどこで食べても魚が美味しいのであります。

徳島空港でもらいました 阿波踊り銅像 海!! 魚!

 なお、本題とは関係ないですが、「阿波」と言ったらおそらく日本人の80%が思い浮かべるであろうアワパラゴン。Wikipediaによると、アワパラゴンの「アワ」は「阿波」ではなく“Our”のようです。

2.1 勝瑞城館跡

 さて、Tさんに徳島でどこに行きたいかと聞かれました。
 適当に雑談していたところ、私が城巡りが趣味であることを話したところ(旅打ちとかそういうことを言い出すと面倒なので言わない)、Tさんが勝瑞城でなにかイベントを企画している、といったような話をされておりまして、それならば、ってなわけで、勝瑞城に行くことになりました。なお、お金持ちの車は、なんか運転しながらでもアシスト機能でどこかのコールセンターに電話が繋がって、遠隔操作でナビの設定をしてもらえるのだということを知りました。格差社会です。

 さて、そんなわけで、勝瑞城に到着。駐車場は城館跡にあるようです。
 なんせ、急遽行くことが決まった場所で、しかもTさんの助手席に乗ってたので直前に検索して城の情報をゲットすることもできませんでしたから、実質無勉で突撃です。とりあえず、こそこそっと検索した限りでは、城館跡地と、堀に囲まれた城郭跡地があるようです。

 まずはパンフレット。夏休みの時期ですが、コロナウイルスの関係で案内のプレハブ小屋は閉まってたんですが、このパンフレットはどこで調達したのだろうか。駅かな?それとも、小屋はあいてて中でパンフレットゲットしたんだったっけか。記憶が曖昧です。


 暑いし、Tさんもおられるので、あまり詳細を見て回るわけにはいかないのですが、とりあえず解説らしきものを追いかけます。
 まずは建物の礎石跡と、枯山水庭園跡。破却された城館跡地あるあるの遺留物ですね。良くも悪くも、綺麗に整地されて芝生で覆われてしまっているため、往時の姿は思い浮かべにくい状況です。さらにいうと、暑すぎてのんびり往時の姿がどうこう言ってる場合じゃない。

案内小屋(閉鎖中) 案内小屋の前の景色 発掘調査の歩み 礎石建物跡 枯山水庭園
跡地は芝生で覆われてよく分からない状態に 館内の区画溝
濠跡
濠跡 土塁かと思ったら、←の解説によると
居館跡地には土塁は無かったようなので、
単に土を集めただけのようです
三好一族に関するマンガ。主として三好元長に関するストーリーです 本来はこれが最初の解説板

2.2 勝瑞城

 続いて、道を挟んで勝瑞城跡。
 水堀がしっかりと残っております。これは嬉しい。
 ただ、とにかく暑い。さらに、Tさんもおられるので、あまり連れ回すわけにはいかない。というわけで、城域に入って見性寺とお墓にお参りして退散しました。水堀のまわりをぐるっと一周、みたいなことはしておりません。あっけなく回ってしまったので、Tさんにしてみても「こいつなにしにこんなところまで来たんだ」と思われたかもしれません。

解説板 土橋に向かいながら濠を見る
土橋から堀を見る 見性寺方向 右斜め前の水堀 見性寺本堂
三好家のお墓だと思われます 勝瑞義家の碑 お墓

3 ひょうたん島クルーズ・川の街徳島

 今回、Tさんに徳島を案内して貰って実感したのは、徳島(の中心部)というのは、想像以上に水の街・川の街であるということでした。とにかく、水が近い。川が近い。そして、単に物理的に近いだけでは無く、水と共に、川と共に生きている。
 そんなわけで、Tさんの知り合いがやっているという、船に乗っての徳島クルーズです。ひょうたん島周遊船、と呼ばれているらしい。このコロナ禍で売上的にはおそらく大惨事になっているのではないかと思いますが、なんとか事業としては維持できているようでありました。また、Tさんは個人でサップ(SUP)なるもので川の上を航行しているらしい……。それだけ、このあたりの川の流れが穏やかである、ということでしょうね。

 こうして街中を船でまわるというのは、過去何回か経験しておりますが、やっぱりパッと思い出すのはサンクトペテルブルクです。懐かしいですね。
 そして、当然屋根のない船ですから直射日光が当たるわけですが、船が進むし川の上で水気もあるので、そこまでの暑さはありません。いやあ、船っていいですね。

船で進みます 右手に見えるのは徳島城のある徳島中央公園
阿波の青石 橋は低いのでくぐるのはなかなかにスリリングです。ある意味、乗っていて飽きなくてよいです
広々と 眉山 サテライト徳島の案内 振り返る

4 さらば徳島そごうのオババ

 さらば国分寺書店のオババ。椎名誠氏のデビュー作であり、インパクトのある題名の本としてあまりに有名ですが、当時小学生だった私は、この本を手に入れるのにかなり苦労した記憶があります。あの当時は地元まわりの本屋と図書館の開架本しか本の入手方法が無かった。

 さて、この夏、衝撃的なニュースが流れました。
 徳島そごうが閉店する、とのこと。徳島から百貨店が消えます。

 時代の流れとはいえ、駅前一等地にそびえ立つ徳島そごうが消えるのですから、インパクトは大きい。客はまあ郊外店に行けばいいとしても、ここで働いていた方々が一斉に職を失うのだから徳島経済へのインパクトもなかなかに大きく、Tさんの会社にも雇用創出のお触れが出され、実際に雇い入れることになったようです。

 Tさんと一旦別れた私は、徳島そごうに別れを告げるべく(別れる以前に特段くっついたこともないのだけど)、徳島そごうへ。

地下食品館入口 食品館 サンクスセール実施中 地下の様子
オシャレに果物ジュースを買ってみた 1階の入口 そごうの載った地図 大判焼のお店は
営業を続けるようです
いかにも徳島な、「連員募集」の案内

 その後、Tさんらと某四国会を済ませ、散歩しながらホテルに戻ります。
 せっかくなので夜の事代主神社に参拝。


 そして、最後に夜のそごう。


 これが本当に最後。翌朝のそごう。

徳島2020

勝瑞城かずら橋大歩危・妖怪屋敷白地城・大西池田城脇町脇城


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