エチウダイセン

 越中富山にぴったりくる冠名が思い浮かばなかった。

 さて、2019年時点で私が行ったことのない現存競輪場は4つでした。富山、熊本、豊橋、川崎です。なぜ川崎を残しているのかは一旦脇におきまして、今回は富山を攻略です。

 富山は、2017年までは「行ったことのない県」の1つでした。行ったことのない県は富山のほか、秋田と山形です。秋田と山形は上山亡き今競馬場も競輪場も何もない、いわば存在価値のない県なので別にいいとして、富山は完全に空白県でした。

 そんな富山を初めて攻略したのは2018年5月。仕事で富山に行くことになったのです。ただ、仕事で行った場所を「攻略した」というのはフェアじゃない気がするので(自分で書いてても何がフェアじゃないのか分からんけど)、改めて2019年に富山に向かいました。目的はもちろん、富山競輪場です。

 ところが。このとき、競輪界で大事件が起きました。そう、大規模システム障害です。
 JKAからの案内→「2019年10月3日から4日の競輪情報システム障害について(中間報告)」「2019年10月3日から4日の競輪情報システム障害について(最終報告)
 普段は予約なんて前日か当日にしかしないような行き当たりばったりの人生を歩んでるくせに、このときは「富山初攻略」という高邁な理念を掲げて進軍するつもりだったので、5日ほど前に富山行きの夜行バスを予約してしまっていました。珍しく早めに予約するからこういう事態に陥るのです。まったくもう。そして、こういうことが起こるからまた事前予約をしなくなるのです。
 いずれにしても、富山競輪は開催打ち切り。したがって、富山へ行く最大の目的が消えました。

 とはいえ、富山で見たい場所は適当にピックアップしていたので、適宜行動することにします。

1 2018年の富山旅

 2018年は上述の通り仕事で富山に行っていました。なので、お遊びの写真はありません。
 無視してもよかったのですが、富山のライトレールが富山駅を貫通するようになっていて、「あれ、貫通していない時代の富山駅の写真撮ってたかな」と気になってみてみたら、びみょーな写真が2018年に残されていたので、自分の記憶のためにここにアップしておきます。

中央出口 夜の富山駅 駅構内 わずかに残されていた富山駅終着の路面電車駅
富山城 帰りに新幹線で食べた諸々

2 富山駅

 そんなわけで、ときは変わって2019年。
 高速バスですから、早朝に着きます。早朝の地方都市ですから、店はあいていません。こういうときに頼りになるのが24時間営業のファミリーレストランかマクドナルドですが、あいにく富山駅回りにはありません。
 そして。着いたら雨でした。競輪という目的を奪われ、外は雨。私の心も涙雨です。

 そんなわけで、午前5時50分。雨の富山駅に投げ出された私は、しばし駅で休み、6時にオープンする立山そばで早い朝食をとります。

バス到着 早朝、雨の富山駅 やることがなさ過ぎて
富山地鉄の路線図を撮った
やることがなさ過ぎて適当に駅内外の写真を撮っている図
立山そば おしながき 店内 かき揚げそば

3 大川寺

 さて。ここからが本題です。
 富山と言えば、競輪以外に何を思い浮かべるでしょうか。皆さん色々あると思いますが、私が思い浮かべるのはやはり佐々成政です。富山と言えば佐々成政。佐々成政といえば、佐々堤。というわけで、佐々堤に向かいます。

 現存する佐々堤の場所は富山の市街地から南にそこそこ進んだ場所です。正直なところ、公共交通機関で行くような場所ではありません。しかし、今の私には公共交通機関しかないので、最寄り駅の大川寺まで行って、そこから歩くことにします。雨の中なので、どうするか迷ったのですが、ドトールに長居しても仕方がないので(富山駅のドトールは2018年にも滞在してるので自分の安住の地としてインプットされている)、乗り込むことにします。

列車案内 改札 例によって終着駅の様子が大好きなのです 電車内 運賃表 川崎重工製です

 ところで。富山に行って思ったんですが、富山って私鉄が強いですよね。まあもちろんJRが弱いのは地方都市共通だと思いますが、香川のことでんあたりと比べても地鉄に存在感があるように思いました。富山市内を走る路面電車がありつつ、富山地鉄ととやま鉄道が走っていて、さらには高岡にも万葉線があります。もしかしたら冬に路面凍結して車が使えなくなるからなのかな、とも思ったりもしますが、どうなんでしょうか。
 あと、私は登山に全く興味が無いから分からなかったんですが、富山ってのは登山客が多い場所なんですな。なんかそれっぽい格好をされた方も大勢おられました。もしかして富山に競輪しに行く人って少ないのだろうか。そりゃ少ないか。

 そんなこんなで、大川寺駅に到着です。朝に富山から大川寺に向かう客などいません。
 大川寺駅は山の崖を切り崩したトンネルの中にある駅で、なんか雰囲気があって面白い駅でした。
 ちなみに、大川寺駅のWikipediaによると、この大川寺駅ちかくにはかつて大川寺遊園という遊園地があったようで、この駅もかつては大川寺遊園駅という駅だったようです。そして。大川寺駅というからには、大川寺というお寺はもちろんあります。が、駅名になってる割には観光客的には非常にマイナーです。
 このあたりの流れが、愛媛の梅津寺に近いような気がします。

大川寺駅に到着 大川寺駅 電車がいなくなったホーム せっかくなので鉄橋側まで進んでみた
富山側を振り返る 出口 待合室 時刻表 駅外観。コンクリトンネル+駅舎というスタイルが武骨でいいですね。
トンネル+駅舎ということで龍王峡を思い出したけど、全然違ってた

 似たような空気感の梅津寺にも行ったことがあるので、競輪のせいでこのあと時間が余っていることもあり、大川寺に寄ってみます。なお、「大川寺」は「おおかわでら」でなく「だいせんじ」と読みます。音読みなのも梅津寺に近いですね。
 まあ、雨の中坂道をのぼっていかねばならないので体力は削られますし、テンションも下がります。しかも、この日は靴を間違えていて、革靴を履いてしまったので(服がスーツなのはいつものこと)、結構歩いて疲れます。

駅近くの広場の水場 立山登山者向けの道案内標 踏切から見る線路のようす

 そんなわけで、大川寺に到着。雨天で早朝ですから、誰もいません。もちろん、観光寺院ではありませんが、それなりに案内も出ていて一般に山門も開かれております。
 山門脇に多くの石仏が並んでいて、歴史のある寺院であることが分かります。

大川寺に到着
左側に徒歩参拝者用の参道がある
参道脇にあった句碑 参道 山門が見えてきた
山門。脇に石仏が並んでいます
本堂 境内を振り返る 六地蔵 半跏思惟像

 さてさて、大川寺参拝を終えて、戻ります。いよいよ佐々堤へと向かいます。

佐々堤その2へ続く


富山遠征2019&2020

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